競馬変革プロジェクト、BBCの競馬への 関心向上に期待（イギリス）［開催・運営］

　競馬変革プロジェクト（Racing For Change: RFC）の計画担当理事であるロッド・ストリート（Rod Street）氏は12月20日、トニー・マッコイ（Tony McCoy）騎手が年度代表スポーツ選手に選ばれたことは、BBCが今後競馬中継を拡大するよう説得するのに役立つ触媒になるかもしれないと述べた。

　ストリート氏は、最高で1,260万人、平均で710万人がテレビで視聴し、2位のフィル・タイラー（Phil Taylor）氏に22万票の大差をつけたマッコイ騎手の大勝が、競馬の復興をスタートさせ、またこのことはよく計画が練られていれば何ができるかを示したと語った。

　マッコイ騎手の宣伝活動の中心となっていたRFCにとって、これは大きな刺激であった。しかしRFCにとっての次のもっと難しい任務は、英国チャンピオンシリーズの立上げに伴う変化に反対した多くの懐疑的な人々を説得することである。

　ストリート氏は、「マッコイ騎手の勝利は、私たちに何が可能かを示しています。競馬界は現状に満足していることはできませんし、孤立していては何も変えられません。競馬を普及発展させるという全般的な姿勢の一部として、これは素晴らしいチャンスです」と語った。

　そして次のように続けた。「このことは、より多数の視聴者の獲得は可能なこと、物語をさらに発展させることが出来ること、そして12月20日の夜はっきりと意思表示した偉大な英国の大衆と触れ合うべきことを示しています」。

　「2011年に推進されるべき事柄として、英国チャンピオンシリーズと英国チャンピオンズデーが立上げられました。この立上げにより、うまく組織されたPR活動、そしてもちろん追加的なマーケティングを行うことで、来るべき平地競走シーズンをより素晴らしいものとし、非常にエキサイティングなチャンピオンズデーを作り出すことができるのだという自信が競馬産業に備わることを望んでいます」。

　「マッコイ騎手の素晴らしい偉業が、近年若干減退していたBBCの競馬への興味を少し掻き立てたようなので、BBCがチャンピオンズデーの放映権を得たことは良いことです。これは競馬復興のきっかけとなるでしょう」。

　RFCは、競馬産業と賭事産業のすべてが支持する取組みの一環として、受賞に向けての宣伝活動において、マッコイ騎手に対する一連のインタビューの実施を手伝った。

　ストリート氏は次のように続けた。「私たちは、非常に大きなジグソーパズルの1つのピースになることにワクワクしています。このことは、一致団結すれば競馬が何を達成できるかを示しています。全体的に自信が欠如しており、私たちは自らを奮い立たせるためにこの機会を利用すべきであり、競馬界が行動に向けて一丸となるときに何ができるかを見せ付けるべきです」。

　「12月20日にすべてのニュースチャンネルが1日中マッコイ騎手と競馬のことを話題にしたことは素晴らしいことです」。

　BHAのCEOであるニック・カワード（Nic Coward）氏は、「天才騎手であるマッコイ騎手がこのような形で評価されたことは素晴らしいことです」と述べた。

　そして次のように付言した。「2〜3年前には、騎手は年度代表スポーツ選手にはなることはできないだろうと話していました。それは賭けの大穴のように思えましたが、史上最高の偉大な騎手がそれを成し遂げました」。

By Jon Lees

［Racing Post 2010年12月21日「RFC banking on increased BBC interest」］