モハメド殿下、UAEの薬物使用禁止法令の制定を指示(ドバイ)[開催・運営]
モハメド殿下(Sheikh Mohammed)は、薬物スキャンダルによってゴドルフィンの競馬事業が動揺したことを受けて、UAEの競馬界においてステロイド使用を処罰する法令を制定するよう指示した。
ゴドルフィンの元調教師マームード・アル・ザルーニ(Mahmood Al Zarooni)氏が、ニューマーケットのモールトン調教場(Moulton Paddocks stables)の管理馬22頭に薬物を使用したかどで8年間の調教停止処分を科されたことに伴って、この措置は採られた。
ゴドルフィンのウェブサイトで、殿下は次のように語った。「私は常に競馬および他の馬競技全般の公正確保を信条としてきました」。
「最近の不運な出来事を考慮して、UAEの刑法において馬の輸入、売却、購買あるいは競技におけるアナボリック・ステロイド使用を犯罪行為とする法令を発効させるよう、直ちに指示しました」。
「残念ながら最近欧州の私の調教場の1つが、私が期待する容認レベルを下回ってしまいました。内部調査が完了し、必須の絶対的ルールが導入されればすぐに、ゴドルフィンはますます強くなり、もう一度この優雅なスポーツである競馬において最高の水準の維持をリードします」。
殿下は関係当局に対し、あらゆる形でのステロイド使用と戦うために、予防対策としての法令成立を促進するよう指示した。提案された法令では、その不正取引から投与に至るまでの薬物使用に関係するすべての行為が法で処罰される。
UAEにおいては、調教中ではない馬にアナボリック・ステロイドを使用することは、疝痛の手術あるいは筋肉疲労の末に生じた深刻な骨折からの回復を促すために認められてきたが、競走当日に馬体内に残留させてはならないことになっている。
米国と豪州でも競走馬へのステロイド使用は調教中以外では認められているが、世界全体でステロイド使用そのものを禁止する可能性について、10月のIFHA(国際競馬統轄機関連盟)の総会で話し合われる予定である。
By Racing Post staff
[Racing Post 2013年5月23日「Sheikh orders change to doping laws in UAE」]