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海外競馬ニュース
2013年08月01日  - No.31 - 1

フランケル、初供用で高い受胎率を示す(イギリス)[生産]


 ニューマーケットにあるカリド・アブドゥラ殿下(Khalid Abdullah)所有のバンステッドマナースタッド(Banstead Manor Stud)に繋養されているフランケル(Frankel)の供用1年目の数字は、ワールドチャンピオンに2度輝いた同馬が種牡馬としても優れていることを示している。

 フランケルは6月13日までに133頭の牝馬に種付けを行った。そのうち126頭の受胎が確認されており、受胎率は95%に上っている。不受胎馬7頭のうち6頭は受胎後の胎児死亡であったことで、この数字はなおさら素晴らしいものである。

 供用1年目のフランケルの種付台帳に記載された繁殖牝馬のうち24頭は、アブドゥラ殿下のジャドモントファーム(Juddmonte Farms)の所有馬である。これ以外の繁殖牝馬の所有者全てが種付料12万5,000ポンド(約1,875万円)全額を支払い、健康な仔馬が誕生したとすれば、供用1年目にして1,362万5,000ポンド(約20億4,375万円)の収入を生み出すことになる。

 この種付台帳には、G1勝馬38頭、G1勝馬の母馬26頭、そして両方を満たす牝馬2頭がいるという実に素晴らしいものである。

 種付けした牝馬のうちの113頭(85%)は勝馬で、92頭(69%)はブラックタイプ競走勝馬。また52頭(39%)はブラックタイプ競走勝馬の母馬である。

 生産者からフランケルへの高い評価を反映し、117頭(88%)は、自身がブラックタイプ競走勝馬、ブラックタイプ競走勝馬の母馬あるいはその両方である。

 これらの優良繁殖牝馬には、アレクサンダーゴールドラン(Alexander Goldrun)、デインドリーム(Danedream)、フィンシャルベオ(Finsceal Beo)、ミッデイ(Midday)およびスタセリタ(Stacelita)などがいる。フランケルが初年度に種付けした繁殖牝馬の平均年齢は10歳であった。

 ジャドモントファームのフィリップ・ミッチェル(Philip Mitchell)場長は、次のように語った。「フランケルは種付けシーズン中大変紳士的で、これは種牡馬マネージャーのロブ・ボウリー(Rob Bowley)氏、また生産マネージャーのサイモン・モックリッジ(Simon Mockridge)氏とそのチームの功績です」。

 ミッチェル場長は胎児死亡だった繁殖牝馬について、次のように語った。「このことは生産界に、早期胎児死を良く理解することの重要性をはっきりと示しました。そしてサラブレッド生産者協会(Thoroughbred Breeders’ Association)は、アマンダ・ド・メストル(Amanda de Mestre)博士および英国王立獣医科大学(Royal Veterinary College)とともに、“サラブレッドにおける早期妊娠損失に関連する危険要因と病理学(Risk factors and pathologies associated with early pregnancy loss in thoroughbreds)”というプロジェクトに着手したことで称賛されるでしょう」。

 フランケルの次の仕事は、南半球の種付シーズンにあわせ、限定頭数に種付けを行うことである。
  

フランケルの供用1年目の状況
133頭  2月15日〜6月13日に種付けした頭数
126頭  スキャン検査により受胎が確認された繁殖牝馬
6頭  早期胎児死となった繁殖牝馬
38頭  種付けしたG1勝馬牝馬
26頭  種付けしたG1勝馬の母馬
24頭  アブドゥラ殿下の所有馬
10歳  今シーズンに種付けした繁殖牝馬の平均年齢 

 By Martin Stevens
(1ポンド=約150円)

[Racing Post 2013年7月6日「High fertility and outstanding quality the hallmarks of Frankel’s first book」]


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