フランケルの種付料、2014年も変わらず(イギリス)[その他]
無敗のワールドチャンピオンのフランケル(Frankel)の2年目の種付料は昨年と変わらず12万5,000ポンド(約2,125万円)で供用される。一方、同じジャドモントファーム所属のダンジリ(Dansili)は8万ポンド(約1,360万円)から9万ポンド(約1,530万円)に引き上げられる。
フランケルは、最終的に種付けした繁殖牝馬133頭のうち126頭の受胎が確認され、ニューマーケットにジャドモントファームが所有するバンステッドマナースタッド(Banstead Manor Stud)での一次試験を大成功で合格した。
5歳のフランケル(父ガリレオ)は、南半球の繁殖シーズンにも限定頭数に種付けを行った。フランケルの仔が腹にいて最初にセリに上場された繁殖牝馬インランジェリー(In Lingerie)は、先週のファシグティプトン社(Fasig-Tipton)のセリで240万ドル(約2億4,000万円)で落札された。
また、ダンジリ(父デインヒル)の種付料は一流牝馬ザフューグ(The Fugue)や、オーストラリアでG1を2勝したフォアテラー(Foreteller)、11月にBCフィリ―&メアターフ(G1)を制したダンク(Dank)をはじめとする6頭のG1勝馬が出たことで、引き上げられた。
バンステッドマナースタッドのフィリップ・ミッチェル(Philip Mitchell)場長は、「今年は最高の市場において非常に活気のある取引がいくつかありましたが、ダンジリも間違いなくそれに寄与しており、G1馬6頭(合計でG1競走10勝)を出したことで、再びその能力を見せつけました」と語った。
オアシスドリーム(Oasis Dream)も2014年に種付料が引き上げられ、今年の8万ポンド(約1,360万円)から8万5,000ポンド(約1,445万円)となる。
ナンソープS(G1)の優勝牝馬ジワラ(Jwala)の父オアシスドリーム(父グリーンデザート)は、今年の秋の一連の1歳セールでその産駒の平均落札額が38万3,667ギニー(約6,848万円)に上った。
ミッチェル場長は次のように語った。「オアシスドリームは2歳リーディングサイアーで、タタソールズ社(Tattersalls)ブック1セールの1歳産駒平均落札額でも英国拠点の種牡馬の中でリーディングとなりました」。
「受胎率の低さで種牡馬を引退していたダンジリの全弟カシック(Cacique)が2014年繋養種牡馬に再び加わることを発表でき嬉しく思います。ここ2シーズンにわたる念入りな飼養管理により、受胎能力に大幅な改善がもたらされました」。
カシックは種付料1万2,000ポンド(約204万円)で供用される。
同じくダンジリの全弟で新種牡馬シャンゼリゼ(Champs Elysees)は、今年と同じく種付料5,000ポンド(約85万円)で供用される。
今年種牡馬1年目を経過したベイティッドブリース(Bated Breath)の種付料も8000ポンド(約136万円)のままであり、レイルリンク(Rail Link)も昨年同様5,000ポンド(約85万円)で供用される。
19歳の自家生産馬ザミンダー(Zamindar)は種牡馬生活から引退した。
スタッドマネージャーのサイモン・モックリッジ(Simon Mockridge)氏が“大きな貢献をしてくれる馬でそばにいるのが楽しい”と表現する、ザミンダー(無敗の凱旋門賞馬ザルカヴァ(Zarkava)の父)は、700頭に満たない産駒から50頭以上のブラックタイプ競走勝馬と5頭のG1馬を出している。
2013年−2014年ジャドモントファームの種付料 | ||
種牡馬 | 2013年種付料 | 2014年種付料 |
ベイティッドブリース | £8,000 (136万円) | £8,000 (136万円) |
カシック | プライベート価格 | £12,000 (204万円) |
シャンゼリゼ | £5,000 (85万円) | £5,000 (85万円) |
ダンジリ | £80,000 (1,360万円) | £95,000 (1,615万円) |
フランケル | £125,000 (2,125万円) | £125,000 (2,125万円) |
オアシスドリーム | £80,000 (1,360万円) | £85,000 (1,445万円) |
レイルリンク | £5,000 (85万円) | £5,000 (85万円) |
By Katherine Fidler
(1ポンド=約170円)
[Racing Post 2013年11月12日「No change in Frankel fee」]