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2015年11月26日  - No.47 - 2

カラ競馬場の改築計画(アイルランド)[開催・運営]


 ホースレーシングアイルランド(Horse Racing Ireland: HRI)は10月28日、総工費6,500万ユーロ(約84億5,000万円)のカラ競馬場の改築計画を発表した。この改築計画には、グランドスタンド、検量室、パドック、アイルランド競馬博物館などが含まれている。

 建築許可が下りれば、新施設は2018年夏にオープン予定である。厩舎地区も全面的に改築されるこの工事期間中、競馬場の運営は続けられる。

 HRIのジョー・キーリング(Joe Keeling)会長は次のように語った。「近代アイルランド競馬史において最も重要な冒険的プロジェクトです。カラ競馬場は、欧州で最高級の競馬場と評価されるでしょう。卓越した競馬・施設・顧客サービスを提供することで、顧客が競馬場に愛情を持ってくれれば、それは利益となります。レパーズタウン競馬場の愛チャンピオンズウィークエンドが発展しているように、カラ競馬場の改築計画も平地競走の活性化の中核となるでしょう」。

 ターフクラブ(Turf Club)のネヴィル・オバーン(Neville O’Byrne)理事長は、次のように語った。「新しいカラ競馬場は、1960年代に建てられた現在の施設に代えて世界クラスの競馬場を作るという、長年の念願を実現するものです」。

 ターフクラブ、HRI、個人投資家が、この改築計画に出資する。HRIは、「負債なしで改築することが目標です」と述べた。

 現在出資を表明している個人投資家には、馬主のアガ・カーン(Aga Khan)殿下、エヴァ-マリア・ブッハー・ハーフナー(Eva-Maria Bucher Haefner)氏、マイケル・テイバー(Michael Tabor)氏、デリック・スミス(Derrick Smith)氏、ジョン・マグニア(John Magnier)氏、ゴドルフィン・アイルランド社、J・P・マクマナス(JP McManus)氏がいる。

 テイバー氏は次のように語った。「私は所有馬を世界中に遠征させる幸運に恵まれていますが、カラ競馬場はガリレオ(Galileo)が愛ダービーを制した特別な場所です」。

 「欧州の最も洗練された競馬場ですが、その設備は国際的に遅れをとっています。私は約20年間アイルランドの競馬と生産に投資してきました。そのため、アイルランドで最も重要な競馬場にするために、カラ競馬場の改築計画を喜んで支援したいと思います」。

 カラ競馬場を所有し運営するカラ競馬場社(Curragh Racecourse Limited)のパドレイグ・マクマナス(Padraig McManus)会長は、次のように語った。「カラ競馬場は、世界の競馬において象徴的な地位を得てきました。ここで施行される競馬の質を十分に発揮させ、馬主、調教師、競馬ファンが特別な競馬を体験する競馬場を作りたいと考えます」。

 「競馬界を監督する農業・食糧・海洋省のサイモン・コヴェニー(Simon Coveney)大臣の継続した支援と、HRIとターフクラブの一体的アプローチ、それに競馬および生産関係の組織からの誠意ある支援が、この念願の改築計画につながりました」。

 なお、カラ競馬場の調教場の改築は、別の投資計画の承認が条件となる。

By Stuart Riley
(1ユーロ=約130円)

[Racing Post 2015年10月28日「New grandstand in €65m Curragh redevelopment」]


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