ワークフォース、2017年からアイルランドで供用(アイルランド・日本)[生産]
英ダービー(G1)と凱旋門賞(G1)の優勝馬ワークフォース(9歳)は、2017年種付シーズンにおいては、平地・障害競走の種牡馬としてアイルランドのノックハウススタッド(Knockhouse Stud キルケニー州)で供用される。種付料は4,500ユーロ(約54万円)。
ジャドモントファーム(Juddmonte Farms)生産のワークフォースは、父を英2000ギニー優勝馬キングズベスト(King's Best)、母をサドラーズウェルズの牝馬ソヴィエトムーン(Soviet Moon)とする。ソヴィエトムーンはレーシングポストトロフィー(G1)とセントレジャーS(G1)の優勝馬ブライアンボル(Brian Boru)の全妹であり、母はパークヒルS(G2)優勝馬エヴァルナ(Eva Luna)である。
ワークフォースは、現役時代はサー・マイケル・スタウト(Sir Michael Stoute)調教師に管理され、2歳時にグッドウッド競馬場の7ハロン(約1400m)の未勝利戦を6馬身差で制したのを皮切りに計9戦した。3歳シーズン初戦のダンテS(G2 ヨーク競馬場)では2着となったが、英ダービーでは2着のアットファーストサイト(At First Sight)を7馬身引き離して優勝した。
また、凱旋門賞では日本のナカヤマフェスタを頭差で下して優勝し、3歳シーズンを終えた。
ワークフォースは、4歳で4戦してエクリプスS(G1)とキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1)で2着となった。
ワークフォースを日本から買い戻す取引は、エージェント(馬売買仲介者)のジョン・マコーマック(John McCormack)氏が仲介した。日本のシンジケートは今後も同馬の株を所有し続ける。
ノックハウススタッドのオーナーであるショーン・キンセラ(Sean Kinsella)氏はこう語った。「ワークフォースはとても慎み深い馬です。健康で大柄で頑丈です。我々の牧場で英ダービーと凱旋門賞を制した馬が供用されるのは初めてのことです。ここで供用している種牡馬群の品格と質を向上させます」。
「ワークフォース自身が品格のある馬なので、産駒に多くの気品を与えるでしょう。大きく力強くて見栄えが良く、産駒に力強さと加速力を与えるでしょう。そして産駒が大きくなることも重要な点です。彼は日本で大変支持され、大きめの産駒を出しています」。
ワークフォースはノックハウススタッドで、2017年種付料が5,000ユーロ(約60万円)のナットナウケート(Notnowcato)と一緒に供用される。
キンセラ氏はこう付言した。「ナットナウケートは種牡馬として素晴らしい成功を収めています。人気があり、今年は優秀な牝馬群と交配しました。出走産駒の勝率では優秀な成績を誇っています」。
同スタッドでは他に、種付料3,000ユーロ(約36万円)のリバテリアン(Libertarian)、2,500ユーロ(約30万円)のセプテンバーストーム(September Storm)、1,500ユーロ(約18万円)のプリンスフロリ(Prince Flori)が供用されている。
By Ollie O'Donoghue
(1ユーロ=約120円)
[Racing Post 2016年12月10日「Workforce to return from Japan to stand at Knockhouse Stud」]