スミヨン騎手、10回目のリーディングタイトル獲得(フランス)[開催・運営]
クリストフ・スミヨン騎手は、12月31日に10回目のリーディングタイトル(最多勝)を獲得することになった。ライバルのピエール-シャルル・ブドー騎手が今年はもう騎乗しないと発表したのだ。
両騎手は12月18日、ドーヴィル開催(全10レース)で2勝ずつ挙げた。スミヨン騎手は今年の勝利数を182勝とし、173勝の若いライバルに9勝差をつけた。
今年はあと4日の平地開催日があるが、ブドー騎手はツイッターで休暇に入ることを発表し、スミヨン騎手に祝福の言葉を送った。
スミヨン騎手は12月19日午前、本紙(レーシングポスト紙)にこう語った。「リーディングタイトルを10回も獲得できるとは想像もしていませんでした。若い頃はリーディングタイトルを続けて獲得することも何度かありましたが、一定の年齢を越えると勝ち続けるのが難しくなりました」。
「この5年間ずっと3位内に入り続けているのは、努力した見返りであり、素晴しいチームのおかげです。今年トップに立てたのはこの上ない喜びです」。
ブドー騎手は、ヴァルトガイスト(Waldgeist)・リリーズキャンドル(Lily's Candle)・ワンマスター(One Master)・アンテロジャン(Intellogent)でG1勝利を収め、トップレベルでの成功を果たした。また、2019年のクラシック競走での活躍が期待されるペルシアンキング(Persian King)の主戦を務めている。
スミヨン騎手はこの良きライバルについてこう語った。「ピエール-シャルルは今年、優良馬に騎乗して多くのビッグレースを制し大活躍しました。私はあいにくいくつかのG1レースで優秀な馬に騎乗できませんでしたが、ピエール-シャルルはフランスのトップレベルのレースで称賛すべき活躍をしました」。
「また、彼はリーディングを獲得するために1年を通じて全力で取り組んでいました。2ヵ月間ほど彼には追い着けないのではないかと感じた難しい時期はありましたが、状況は好転し、再びリーディング争いができるようになりました。この3~4週間、ピエール-シャルルとのリーディング争いは私にとってはとても楽しいものでした」。
ブドー騎手が休暇に入る一方で、スミヨン騎手は今シーズンを終える前の12月20日夜、マルセイユ-ヴィヴォー競馬場で6鞍に乗る予定である。騎乗馬の中には同騎手にふさわしいベルジアンジェントルマン(Belgian Gentleman)という名の馬がいる。
現在37歳のスミヨン騎手は、イヴ・サン-マルタン騎手が樹立した平地リーディングタイトル15回獲得の記録に刻々と近づいている。また、障害競走ではクリストフ・ピユー(Christophe Pieux)騎手も15回リーディングタイトルを獲得している。
スミヨン騎手はリーディングタイトルを防衛できたものの、アガ・カーン殿下とジャン-クロード・ルジェ調教師のために多くの勝利を挙げることができなかった。両者は今年、通常の基準を下回るシーズンを過ごした。
「個々の勝利については、ドバイワールドカップをサンダースノー(Thunder Snow)で制したのが一番大きな勝利でしょうが、ヴァジラバド(Vazirabad)でドバイゴールドカップ(G2)を3連覇できたことも大変嬉しかったです」。
「この3週間、本当に幸せな日々を送っています。家族、それにエージェントのスティーヴ・オブリー(Steve Obry)氏やアドバイザーのドミニク・ブフ(Dominique Boeuf)氏に囲まれ、楽しいときを過ごしています」。
過去5年間のスミヨン騎手とブドー騎手の熾烈なリーディング争い
2013年:スミヨン騎手が年末までフランス国内を東奔西走して228勝を挙げ、自らが打ち立てていた最多勝記録を更新した。
2015年:スミヨン騎手とブドー騎手が最終開催日(大晦日)に勝利数をそれぞれ179勝としてリーディングタイトルを同時に獲得した。
2016年:ブドー騎手が国内で300勝を挙げ、欧州最多勝記録を打ち立てた。スミヨン騎手はその快挙を熱烈に称賛したが、その記録を破ることを誓った。
2017年:スミヨン騎手が305勝を挙げて、欧州最多勝記録を更新。
By Scott Burton
[Racing Post 2018年12月19日「Christophe Soumillon wins 'unimaginable' tenth jockeys' title as Boudot concedes」]