1. コリアカップ(韓国G1)の要綱
2. コリアスプリント(韓国G1)の要綱
3. 重要な日程
4. 一般条件・情報
5. 招待馬関係者に対する経費負担について
6. 馬輸送の情報
7. ホースマンガイド
8. 獣医関連
9. ソウル競馬場
1韓国ウォン = 約0.1円で換算
施行日: 2018年9月9日(日)
競馬場: ソウル競馬場
距 離: 1,800m(左回り)ダート
年 齢: 3歳以上
出走可能頭数: 16 頭
予備登録料: 無料
予備登録締切日: 2018年8月10日(金)
出馬登録料: 無料
出馬登録日: 2018年9月6日(木)
総賞金 : 1,000,000,000ウォン(約1億円)
1着賞金 : 570,000,000ウォン(約5,700万円)
1着賞金(馬主配当): 444,315,000ウォン(約4,443万円)
※遠征補助金あり
高低差
俯瞰図
*1韓国ウォン = 約0.1円で換算
**賞金は変換レートに沿って変更される
*遠征馬厩舎スタッフへの賞金は、調教師への分配に含まれ、自国の規定に沿った率で分配することとする。
韓国の馬主、調教師、厩舎スタッフの賞金分配率は、KRAの競馬施行規程と指示に沿ったものとする。
騎手騎乗料 500,000韓国ウォン(約5万円)/ 1騎乗
1韓国ウォン = 約0.1円で換算
施行日: 2018年9月9日(日)
競馬場: ソウル競馬場
距 離: 1,200m(左回り)ダート
年 齢: 3歳以上
出走可能頭数: 16 頭
予備登録料: 無料
予備登録締切日: 2018年8月10日(金)
出馬登録料: 無料
出馬登録日: 2018年9月6日(木)
総賞金 : 700,000,000ウォン(約7,000万円)
1着賞金 : 399,000,000ウォン(約3,990万円)
1着賞金(馬主配当): 311,020,500ウォン(約3,110万円)
※遠征補助金あり
高低差
俯瞰図
*1韓国ウォン = 約0.1円で換算
**賞金は変換レートに沿って変更される
*遠征馬厩舎スタッフへの賞金は、調教師への分配に含まれ、自国の規定に沿った率で分配することとする。
韓国の馬主、調教師、厩舎スタッフの賞金分配率は、KRAの競馬施行規程と指示に沿ったものとする。
騎手騎乗料 500,000韓国ウォン(約5万円)/ 1騎乗
キーンランドコリアカップとキーンランドコリアスプリントに関する重要な日程は以下のとおり。
(1)選出馬、補欠馬、選考について
1.韓国馬事会(KRA)は、予備登録締切り後、全登録馬のランク付けを行う。コリアスプリントについては1,200mに近い距離での、コリアカップについては1,800mに近い距離での過去の競走成績を、特に考慮する。(遠征馬は少なくとも100以上の国際レーティングを持つこと)
2.KRAは、各競走への選出馬並びに補欠馬を決定する権限および裁量を有する。KRAの決定は、最終のものとする。
(2)登録および予備登録
1.KRAは、すでに受理されているかどうかにかかわらず、いかなる時もその裁量において登録および予備登録を拒否する権限を有する。
2.コリアカップ、コリアスプリントの登録/予備登録については、Dr. RYU Seungho (E-mail: batman@kra.co.kr)に問い合わせること。
韓国馬事会 Korea Racing Authority
Gyeongmagongwon-daero 107, Gwacheon-si, Gyeonggi-do, 427-711 Korea
URL: 全般 http://www.kra.co.kr/globalEn/main.do 競走 http://race.kra.co.kr/globalEn/main.do
国際競走 http://race.kra.co.kr/globalEn/introduction.do
国際競走登録
Dr. RYU Seungho, Senior Manager, International Races and Relations Team
Tel: +(82) 2509 2920 Fax: +(82) 2509 1379 E-mail: batman@kra.co.kr
競走管理
Mr. OH Tackbong, Head of Stipendiary Stewards
Tel: +(82) 2509 1710 Fax: +(82) 2509 2909 Email: tb0428@kra.co.kr
検疫厩舎
Dr. KYUNG Soongu Head of Equine Disease Control & Quarantine
Tel: +(82) 2509 2660 Fax: +(82) 2509 1917 Email: kra999@kra.co.kr
獣医規則
Dr. PARK Kyungwon Head of Veterinary Regulation and Clinical Services
Tel: +(82) 2509 1910 Fax: +(82) 2509 1917 Email: kwpark@kra.co.kr
国内での登録申込みおよび照会先
(公財) ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 国際業務部 (担当:今原)
〒105-0004 東京都港区新橋4-5-4 JRA新橋分館6F
電話(国際業務部): 03-3434-5002 FAX:03-3432-4668
E-mail: https://www.jairs.jp/inquiry/index.php URL: https://www.jairs.jp/
※馬輸送などに関しては、(株)野澤組にお問い合わせください。「馬輸送の情報、招待馬、(1)馬の輸送について」をご覧ください。
(3)競走の延期/取り止め
KRAは、事前の公示なく、いかなる者に対する責任を負うことなく、競走を取り止め、または延期する権限を有する。
(4)賞金
1.賞金は、KRAに登録された馬主のみに全額与えられる。
2.複数の馬主への賞金分配は、馬主間の個人契約の問題である。
3.馬主は、調教師、騎手および厩舎スタッフへ賞金を分配する責任がある。
4.騎手の福祉基金のために、騎手賞金の10%が差し引かれる。
5.賞金は韓国ウォンで支払われ、関係各国の指定された馬主銀行口座に送金される。
6.賞金およびその他の収得金は競走後の検査をパスすることを条件に1ヶ月以内に支払われる。
(5)税金(韓国で収得した賞金の所得税・法人税)
1.韓国で恒久的施設(例:事務所)を有する馬主は、申告納税として税金を支払う必要がある。
2.個人所得であるため、遠征馬所属国政府と韓国政府との税協定により控除されるであろう。
(6)厩舎入出認可
1.海外からの出走馬は認可を受けた検疫施設に滞在する。韓国検疫規則により、調教師、騎手および認可された厩舎スタッフのみに、厩舎パスが発行される。入出認可は韓国に到着する前に得ておかなければならない。
2.認可された者の厩舎パスは、検疫厩舎の警備員室で入手できる。認可された者は、検疫厩舎訪問の際、厩舎パスで警備員に身元を明らかにし、入場を記録すること。
3.厩舎内では常に見えるところにパスを身に着けていなければならない。パスを紛失した場合は、速やかに検疫厩舎職員に報告すること。
(7)競馬施行日規則
1.KRA国際招待の全競走は、KRA競馬施行規程により施行される。 http://race.kra.co.kr/globalEn/racingRules.do
2.検量室・関連エリアへの出入りは、調教師、調教助手、遠征厩舎主任、騎手、KRA職員に厳しく限定される。
3.パドックへの入出は、KRA職員が案内する時のみ許可される。
4.厩舎訪問の際、要望に応じて、グランドスタンドから検疫厩舎間の乗り物を提供する。
5.韓国では、競馬開催日の競馬場入場に関して年齢制限はないが、19歳未満の競馬開催日来場者は、韓国滞在中に、馬券購入または他者の代わりに馬券購入することは認められていない。
(8)バッジ、パス
1.公式訪問者全員に、バッジおよびパスを発行する。バッジおよびパスは、競馬開催・調教の全公式行事を含む適切な時間に、見えるところに身に着けること。
馬主・調教師・騎手
(1)航空券
1.韓国馬事会(KRA)は、選出外国馬の関係者に、下記のとおりビジネスクラス往復航空券を支給する。
馬 主:最大2名分
調教師:1名分
騎 手:1名分
2.招待馬を共同で所有したり、パートナーシップやシンジケートで所有している場合は、KRAは旅行および宿泊のために馬主1名を指名するよう要請をする。
3.同一の馬主、あるいはパートナーシップが2頭以上の所有馬を出走させる場合でも、馬主に提供されるのは、1頭分の航空券および宿泊費となり、追加の提供は無い。
4.騎手がすでに韓国にいる場合、旅費は支給されない。2頭以上の出走馬の関係者であっても、出走馬1頭分の旅費のみ負担するものとし、他の者に適用することはない。
5.航空券の発行および航空便の座席を確保するために、馬主・調教師・騎手は少なくとも2週間前には旅程についてKRAに伝えることが重要である。招待者本人が購入する場合は、事前にKRAの承認が必要である。その際にはKRAが契約している旅行会社のレートと同等のビジネスクラスの航空券代を支給する。
(2)宿泊ホテル
1.KRAは招待馬の関係者に五つ星ホテル(インターコンチネンタルソウルCOEX)での下記の日数の宿泊を提供する(部屋代のみ、最大2名まで利用可能)。
馬 主:5泊(1部屋)
調教師:5泊(1部屋)
騎 手:5泊(1部屋)
2.指定ホテル以外のホテルに宿泊する場合は、宿泊費の負担も補助金の支給も行わない。追加の航空券や宿泊については自己負担となる。
厩舎スタッフ(調教助手、厩舎主任、攻馬手および厩務員)
KRAは招待馬1頭につき、厩舎スタッフ最大2名分の経費を負担する。
(1)航空券
厩舎スタッフは馬に帯同するものとし、馬に帯同する事ができない場合はKRAがエコノミークラスの往復航空券を支給する。
(2)宿泊ホテル
1.厩舎スタッフには、招待馬1頭につき最大2名分まで指定ホテル(イビス スタイルズ アンバサダー ソウル カンナム)での宿泊(1名1部屋)が提供される。2名を超える人数の厩舎スタッフを馬に帯同させる場合の費用は自己負担となる。
2.指定ホテルと検疫厩舎間の移動手段、食事を提供する。
招待馬関係者
(1)移動手段
1. (韓国における)空港から指定ホテル間、そして調教・競馬開催昼食会のための指定ホテルから競馬場間の移動手段はKRAが手配する。
2. 指定ホテル以外のホテルに宿泊する方は、自身で移動手段の手配をする必要がある。
(2)公式行事への参加
1. 出走馬関係者は、KRAが招待する公式行事への出席が義務付けられている。公式行事の詳細は後日提供される。
2.馬主、調教師、騎手を含む、各馬最大10名が競馬開催昼食会にゲストとして参加できる。(10名を超える)追加ゲストは有料である。
招待馬
(1)馬の輸送について
1.KRAは、コリアカップおよびコリアスプリントの全出走馬に対し、自厩舎から出発空港までの陸上移動および往復航空輸送をKRA指名の輸送会社により手配させ、その費用を負担する。
2.同一地域からの出走馬は、馬輸送会社に係わらず可能な限り同じ貨物機を利用するものとし、可能な限り3頭で1ストールを共用するものとする。
3.馬輸送会社は、ソウルへの輸送および帰国にあたり、可能な限り直行便もしくは経由地が最も少ない貨物機を利用するものとする。
4.出走馬は、輸送にかかわる疲労から回復するために、競走施行日の10日前までには韓国へ到着することを勧める。
5.ソウルに遠征する全ての馬は、それぞれの競馬統括機関が承認する馬のパスポートを携帯しなければならない。馬のパスポートがない場合は、登録書類または馬を確認できかつ必要なワクチンの接種歴の記された書類を携帯しなければならない。
6.馬輸送会社はこのような書類やその他の必要な書類について助言や援助をするものとする。
7.これらの書類は馬がソウルから出発する前に返却される。
8.韓国のインチョン国際空港に到着し次第、馬は空調付の馬運車に積載され、ソウル競馬場の空調付の検疫厩舎へ搬送される。
9.KRAおよび馬輸送会社は、往路、復路、韓国滞在中の招待馬の死亡や傷害について一切責任を負わない。
韓国の輸送会社はExpoline
日本での輸送に関する窓口は、(株)野澤組 (畜産部;本田氏)
住所:東京都千代田区丸の内3丁目4-1
電話: 03 (3216) 3476
Fax: 03 (3216) 3578
携帯: 080-3692-5134
e-mail: motoki.honda@nosawa.co.jp
URL: http://www.nosawa.co.jp/horse/index.html
(2)馬の保険
KRAは招待馬の保険を負担しないので、各自で保険をかけること。
(3)スタートゲート手順
厩務員が、馬をゲート内に誘導すること、ゲート内で馬をつかむことは、認められない。
(4)リードポニー
1.KRAは遠征馬に対してリードポニーを提供していない。
2.リードポニーの輸入を希望する調教師は、当該リードポニーの輸出前に、ソウル競馬場での利用可能な検疫スペースについて、馬輸送会社およびKRAに相談されたい。スペースに余裕があれば、リードポニーはKRAが提供する空調付厩舎に輸送を認められる。この輸送に係る全ての経費については関係者自身の負担となる。
3.リードポニーについても、競走馬と同じ出国前の衛生条件・各種検査、ワクチン接種の要件を満たさなければならない。
(5)韓国の気候(9月)
気温は平均26℃で、平均的な湿度。
(1)広告およびスポンサー
韓国滞在中の馬主、調教師および騎手は、KRAからの要請、または承認を受けたもの以外の広告物またはスポンサーによる素材を着用してはならない。
(2)インタビュー
韓国滞在中、馬主、調教師および騎手は、合理的な時間(レース直後を含む)であればいつでも、KRAが要請したプレスやメディア代表者からのインタビューを無料で受けることを了承するものとする。
(3)保険
1.遠征騎手は、韓国での調教・競走に関連する怪我や事故に限り、KRAの保険(制度)により保証される。
2.遠征馬関係者全員(馬主、調教師、調教助手、厩舎主任、攻馬手、厩務員)については、旅行、調教/競走中および調教/競走外に発生する怪我や疾病に対する保険に、自ら加入することを強く勧める。
(4)免許
1.遠征馬の調教師、騎手が韓国に到着し次第、当該関係者にそれぞれ免許証を交付する。
2.遠征騎手用免許では、当該競走施行日に施行される競走への騎乗が可能である。
3.遠征騎手は騎乗予定日の前日までには韓国に到着する必要がある。
4.競走当日、騎手は、最初に騎乗する競走の発走時刻2時間前までには、ジョッキールームにいる必要がある。
(5)騎手に対する検査
1.KRA競馬施行規程に従い、1開催日につき無作為に選ばれる5名の騎手および裁決委員が指定する騎手に対して、アルコール検出器による検査および尿検査を行う。
2.下記は禁止薬物とみなされない。
アルコール:アルコール検知器による0.02%以下の場合。
(6)保護ベスト
調教および競走に騎乗する者は、KRAの裁決委員が承認した規格の保護ベストの着用が義務づけられている。騎手は検量の際に、0.6kg減量の措置を受ける。
(7)馬装具
1.鞭
・調教および競走に使用する全ての鞭は、KRA競馬施行規程に合致し、KRAの裁決委員が承認したものでなければならない。競走で使用する鞭は、パッド付きでなければならない。
2.ブリンカーおよびパシファイアーの使用
・ブリンカーおよびパシファイアーを使用する場合は、事前に裁決委員の許可を受ける必要がある。一度許可された場合、再度使用取り止めの申請をして裁決委員に認められない限り、当該馬は競走において必ず使用しなければならない。
3.その他の馬装具の使用
・舌縛り、斜行矯正用の装具(イタイタ)、特殊なデザインのはみ等を競走で使用する場合には、出馬登録用紙により申告しなければならない。これらの馬装具は、獣医事務所と協議した裁決委員により、事前に承認が得られた場合にのみ使用が許可される。
・バンデージ、ブーツ、蹄鉄、はみなどの使用が許可された馬装具は、裁決委員によって使用の取り止めが許可されるまで、使用し続けなければならない。
4.馬装具に対する責任
・調教師と騎手は、等しく同様に不具合や欠陥の生じた馬装具の使用に対しての責任を負うものとする。
5.バンデージ
・競走で使用されるすべてのバンデージは裁決委員の許可を得た方法で装着されなければならない。
6.カバー付きのはみと手綱
・取り外し可能(または縫い付けられている)カバー付きのはみについては、獣医師の検査と承認を受けたものに限り使用できる。また使用後はすぐに取り外さなければならない。
・調教および競走に使用する全ての手綱は、KRA競馬施行規程に合致し、KRAの裁決委員が承認したものでなければならない。
7.口笛や音
・調教および競走中に、口笛や音を立てる道具を使用してはならない。
8.ヘルメット
・騎手はレースにおいて、認可されている材質およびデザインのヘルメットを着用しなければならない。また、ヘルメットは負担重量には含まれないものとする。
・免許された、または許可された騎手、調教助手、攻馬手および調教師は、調教で騎乗中にヘルメットを着用しなければならない。
9.その他
・国際競走当該週に、KRA裁決委員はKRA獣医師と協力して、遠征馬が競走および(または)パドックで使用予定の馬具の審査を行う。
(8)厩舎
1.検疫厩舎
・競馬場の検疫厩舎は、最大6か国(地域)の馬が滞在できる。厩舎は、空調付で、高水準に保たれ、安全で有効な隔離施設であり、馬にとっても安心で快適な施設である。
・厩舎は空調付である。
・厩舎はCCTVカメラで24時間監視されている。
・厩舎に入る者は、シャワーと着替えの代わりに、消毒ブースが使用される。
・厩舎は、調教馬場からアクセスしやすい場所にある。
2.飼料・敷料
・原則として、飼料、飼料添加物、敷料はKRAが手配する。KRA手配でない飼料、飼料添加物、敷料は、韓国滞在中、使用前に検査をする必要がある。
・飛行機内で使用した飼料と敷料は、韓国到着後に処分する必要がある。韓国に持ち込んだ他の飼料は、競走後までKRA管理下に置く必要がある。
・栄養補助食品については未知の物質がふくまれている場合があり、調教師自らの責任において使用されるべきである。現在KRA所属の調教師が使用している栄養補助食品は、遠征調教師が希望すれば利用することができる。
3.水
・KRA全施設で上下水道が完備されている。水道水は、法で規定する水準を上回り、飲用に適している。
4.栄養補助食品、薬物
・検疫検査手続きが必要なので、遠征馬調教師が、飼料、栄養補助食品、薬物を韓国に輸入することは勧めない。飼料、栄養補助食品、薬物の輸入を希望する調教師は、事前にKRAの主任獣医師に申請をし、承認を得なければならない。
・検疫検査合格後、飼料、栄養補助食品、薬物は、主任獣医師の裁量により、KRA理化学部による禁止薬物検査が行われることがある。
・注射による投薬および禁止薬物を含む薬物は、入国時にKRA獣医師部に提出しなければならない。
・KRAの獣医師の許可なく治療も薬物投与もしてはならない。
5.飼料
・幅広い選択が可能な飼料添加物、主な飼料は、KRAから提供される。
6.調教
・全遠征馬調教師、調教助手、厩舎主任、攻馬手、厩務員は、KRAの調教スケジュールを順守する必要がある。
※注意: 以下の内容(衛生条件等)は、変更の可能性があります。JRA馬事部、JRA栗東・美浦トレーニング・センターの競走馬診療所等に、衛生条件・検疫等の現状をご確認ください。
(1)競走馬診療所
KRA競走馬診療所は最新、かつ完備された施設で、経験豊富な馬獣医師が揃っている。遠征馬の馬主、調教師は、他の大規模な調教センターで受けられるような、幅広い範囲で良質のサービスを受けさせることができる。
(2)韓国輸入衛生条件
遠征馬の関係者は、韓国政府が求める必須要件(各証明書、ワクチン接種、血液検査、獣医師検査等)および自国への再入国条件については、馬輸送会社に照会されたい。
(3)輸出前獣医師検査
1.全ての外国馬は、輸送や競走に影響を及ぼす運動機能と健康面について、韓国へ出発する2~7日前の間に、資格を持った獣医師による輸出前検査にパスする必要がある。その報告は、韓国へ出発する2日前までに、基本用紙にて、KRAの主任獣医師宛てに提出しなければならない。
2.動植物検疫所(APQA: Animal and Plant Quarantine Agency)の「韓国に一時的に輸入される馬のためのガイドライン」に沿った、獣医師による健康証明が発行される必要がある。この証明書には臨床検査のほか、あらゆる疾病の徴候のないこと、寄生虫の媒介物の駆除、ワクチン接種歴が記載される必要がある。(APQAの必要条件)
(4)持続型薬物
1.調教師は、韓国へ輸送する前に、アナボリックステロイドや持続型薬物が馬体内に存在しないことを保証する責任を負う(生産、競馬、賭事に関する国際協定の第6E条に基づく)。しかし、もしそのような薬物が、IFHA(国際競馬統括機関連盟)の治療目的の例外的使用に従って、例外的な状況で投与されたら、投与から最低6か月経過したことを報告しなければならない(馬が出国する10日前までに申告が必要)。
2.韓国へ出発する2~10日前の間に、アナボリックステロイドや持続型薬物の尿検査を遠征馬全頭にすることを勧める。(出発前検査)
3.競馬場の検疫厩舎に到着し次第、禁止薬物検査のために尿検体および血液検体を提出しなければならない。(到着後検査)
4.禁止薬物の検出により出走を認められなかった場合、KRAは当該馬の輸送経費を負担しないものとし、その経費は当該馬の馬主あてに請求される。
5.調教師は、アナボリックステロイドや持続型薬物には長く、予測できない残留期間があるので、投与されてから数ヵ月後にも検出される場合があることに留意されたい。
6.輸出前の10日間のうちに投与された薬物(日常的に投与されるものも含む)は、到着時に書面にてKRAの主任獣医師に報告しなければならない。
(5)ワクチン
馬輸送会社および調教師はあらかじめ、以下の要件に留意しつつ、ワクチン接種計画を立てられたい。
1.馬インフルエンザ
・全ての馬は、輸出の90日~21日前までの間に、製造業者の指示に基づいて、馬インフルエンザの予防接種を受けなければならない。
・最低要件として、指定された期間内に、製造業者の指示に基づいて、2回の基礎免疫接種または基礎免疫接種後の補強接種を受けなければならない。
2.日本脳炎
・輸出の6ヶ月~30日前までの間に、製造業者の指示に基づいて、日本脳炎の基礎免疫接種または補強接種を受けなければならない。
(6)競走前検査
1.全出走馬は、競走前の血液分析検査、個体識別検査、蹄鉄検査を受けなければならない。それらはセキュリティが確保された条件下で行われる。海外からの出走馬の血液検査のための採血は、競走当日に各自の検疫厩舎内で実施される。
2.検査方法の時間的制約の中で、競走前検査の血液検査において、禁止薬物ではないと明確に特定されない異常物質が発見された場合、該当馬は出走することが認められない。KRA理化学部は実際の競走前検査に先駆けて、海外からの出走馬の正常状態を理解することおよび飼料等から摂取される禁止物質によって引き起こされる異常を調査する事に最大限の努力を払う。
(7)競走後検体採取
1.1~3着馬および裁決委員の指定する馬は、尿検体および血液検体による競走後検査を受けなければならない。
2.海外からの出走馬については、セキュリティが確保された条件下でそれぞれの検疫厩舎内において検体が採取される。
(8)公式獣医検査
全出走馬は、調教中、要請があればいつでも、KRA獣医師に見せること。馬を引いて速歩をさせる目視検査が、最低限行われる。
(9)競走前馬体検査
全出走馬は出走前の獣医検査をパスしなければならない。跛行検査を含め、馬体検査は、競走前日にKRA獣医師によって実施される。
(10)装蹄
1.要望により、KRAの装蹄師を利用することができる。蹄鉄の重さは釘を含めて総重量680gを超えないものとする。
2.特殊な蹄鉄を使用する場合は主任獣医師の許可を得なければならない。蹄鉄について不明の点があれば、KRAの主任獣医師に問い合わせること。
3.いかなる馬も、蹄鉄の接地面に0.2cm (2mm)を超える突起がある蹄鉄を装着して下見所への入場、出走をしてはならない。
(11)治療および禁止薬物
KRA競馬施行規程により、出走馬は禁止薬物の影響下にないことが求められる。KRA競馬施行規程に記載されている禁止薬物は以下のとおり。
1.次に掲げるものに影響を与えうるもの
-神経系
-心(臓)血管系
-呼吸器系
-消化器系
-泌尿器系
-生殖器系
-筋・骨格系
-血液
-免疫系 (許可されたワクチンに含まれるものを除く)
-内分泌系:内分泌物質および合成類似物質
2.禁止薬物は次のものを含む
-解熱剤、鎮痛剤、および抗炎症性の薬物
-細胞毒性薬物
-抗ヒスタミン剤
-利尿薬
-局所麻酔薬
-筋肉弛緩剤
-呼吸刺激薬
-性ホルモン、蛋白同化剤、副腎皮質ステロイド
-血液凝固に影響を与える物質
3.治療薬剤のスクリ−ニングリミット
IFHA(国際競馬統括機関連盟)の国際スクリーニングリミット(ISLs)を基礎として、部分的に変更した治療薬剤のスクリ−ニングリミット
*a 4-メチルアミノアンチピリンにより規制
*b 3-ヒドロキシリドカインにより規制
*c 3-ヒドロキシメピバカインにより規制
*d アンブロキソールにより規制
*e 2-(1-ヒドロキシエチル)プロマジン スルホキシドにより規制
*f 3-ヒドロキシデトミジンにより規制
*g 5-ヒドロキシダントロレンにより規制
*a 3-ヒドロキシデトミジンにより規制
4.禁止物質の閾値
下記の閾値までは影響しないものとする。
注:
1.抱合型物質とは、抱合体から遊離することができる物質をいう。
2.KRA競馬施行規程を遵守するために、全ての医療処置はKRAの獣医師によって行なわれる。
3.注射を用いた治療は、KRAの首席裁決委員と主任獣医師の許可を得る必要がある。
4.KRAの獣医師に申請書を提出する前に、治療は行われるべきでない。
5.治療についての詳細な質問はKRA主任獣医師に直接問い合わせること。