1月28日の夜明け前、ペガサスワールドカップ招待S(G1)の優勝馬シティオブライト(City of Light)と3着馬アクセラレイト(Accelerate)は、新たな拠点となるレーンズエンド牧場(Lane's End Farm)に到着した。
ファリッシュ家が所有するレーンズエンド牧場(ケンタッキー州ヴァーサイルス近く)では、この2頭を含め3頭が今年新たに種牡馬入りする。もう1頭であるG1・2勝馬ウエストコースト(West Coast)は、ブリーダーズカップの後すでに同牧場に輸送されている。
同牧場のビル・ファリッシュ(Bill Farish)氏は、不良馬場のペガサスワールドカップ(1月26日 ガルフストリームパーク競馬場)でシティオブライトが見せたパフォーマンスについてこう語った。「シティオブライトは物凄いレースをしました。先頭に立つと、内側に入ってそのまま走り続けました。私はいつもその走り方ゆえに彼のことを気に入っていました。それに彼の父クオリティーロード(Quality Road)は現役時代に2つのレコードを打ち立てています」。
シティオブライトの真向いの馬房にいるクオリティーロードは、9ハロン(約1800m)の2009年フロリダダービー(G1 1分47秒72)と2010年ドンH(G1 1分47秒49)でレコードタイムを出している。
ウィリアム&スザンヌ・ウォレン(William and Suzanne Warren)夫妻が所有したシティオブライトは、マイク・マッカーシー(Mike McCarthy)調教師により管理され、G1・4勝を挙げて引退した。それはマリブS(G1)、トリプルベンドS(G1)、BCダートマイル(G1)、ペガサスワールドカップにおける勝利である。また他のG1競走でも3着内に2回入っている。通算成績は11戦6勝(2着4回、3着1回)で、獲得賞金は566万2,600ドル(約6億2,289万円)。初年度種付料は3万5,000ドル(約385万円)。
一方、アクセラレイト(父ルッキンアットラッキー)は2018年にG1・5勝を達成し、最優秀ダート牡馬に選ばれた。まずサンタアニタH(G1)で優勝し、その後ゴールドカップアットサンタアニタS(G1)、総賞金100万ドルのパシフィッククラシックS(G1)、オーサムアゲインS(G1)、BCクラシック(G1)を連勝した。フロニスレーシング(Hronis Racing)に所有されたアクセラレイトは、ジョン・サドラー(John Sadler)調教師に管理され、通算成績23戦10勝(2着5回、3着6回)、獲得賞金669万2,480ドル(約7億3,617万円)で引退した。初年度種付料は2万ドル(約220万円)。
ウエストコースト(父フラッター、母キャレッシング)はG1・2勝馬である。ゲイリー&メアリー・ウエスト(Gary and Mary West)夫妻に所有され、ボブ・バファート調教師に管理された。同馬は3歳のときにトラヴァースS(G1)とペンシルベニアダービー(G1)を制し、さらに2018年にはペガサスワールドカップ・ドバイワールドカップ(G1)・オーサムアゲインSで2着となり、獲得賞金に366万ドル(約4億260万円)を追加した。同馬は通算成績13戦6勝(2着5回、3着1回)、獲得賞金580万3,800ドル(約6億3,842万円)で引退した。初年度種付料は3万5,000ドル(約385万円)。
ファリッシュ氏は、これら3頭の種牡馬は今年のフレッシュマンサイアーの4頭、すなわちオナーコード(Honor Code)、リアムズマップ(Liam's Map)、トーナリスト(Tonalist)、ミスタースピーカー(Mr Speaker)と同様に質が高いと述べた。
そしてこう付言した。「週末の前に2頭の輸送が完了したことを嬉しく思います。種付料を設定すると、すぐに反応がありました。これら3頭はすべて、種付予約がいっぱいになっています。大変見栄えが良く、彼らをここで供用できることに満足しています」。
ファリッシュ氏によれば、これら3頭の種牡馬は、レーンズエンド牧場では標準的な40口の契約でシンジケートが組まれている。
By Eric Mitchell
(1ドル=約110円)
[bloodhorse.com 2019年1月28日「City of Light, Accelerate Settle in at Lane's End」]