パディパワー社(Paddy Power 本社:アイルランド)は2014年賭事売上げ上位20レースを発表し、“チェルトナムフェスティバルは冬の間マスコミに大きく取上げられすぎている”と考える人々に対して、それにはもっともな理由があることを示した。
ひと際目立つのは、平地競走でランクインしたのは英ダービーだけであり、また障害競走19レース中17レースがチェルトナムフェスティバル(英チェルトナムで開催)のレースであることだ。このランキングは、すべての賭事媒体(ベッティングショップ・オンライン・携帯電話)を通じた売上げを基にしたものである。1位は当然のことながらグランドナショナルである。
一見してすぐ理解できるものもあるが、いくつかの驚きもある。昨年、ビッグバックス(Big Buck’s)とアニーパワー(Annie Power)の対決に加え、パディパワー社のキャッシュバックを目玉にしていたワールドハードルは3位となった。また、シュプリームノヴィスハードルが4位となったのも同社からの特別なサービス提供があったからである。
パディパワー社の顧客間では、昨年オーストラリア(Australiaエイダン・オブライエン厩舎)が優勝した英ダービーよりもアルバートバートレットノヴィスハードルのほうが馬券の人気があった。「賭事売上げ上位20レース中19レースが障害競走で、近年ますます障害競走が優位となっています。私たちの事業においてとても重要な役割を果たしていることは明らかです」とパディパワー社は述べた。
そして次のように続けた。「場内・場外を問わずチェルトナムフェスティバルは毎年とても大きなイベントであり、全27レースのうち17レースが上位20レースにランクインしていて、ブックメーカーにとって1年で一番重要な競馬開催であることははっきりしています」。
アイルランドのブックメーカーの顧客が障害競走を好んでいる一方、英国拠点のブックメーカーの顧客間では、平地競走はもう少し人気がある。ベッティングショップの売上げのみを対象とした直近のコーラル社(Coral)の2013年賭事売上げリストによれば、上位20レースのうち8レースが平地競走である。
平地のトップは英ダービーで、グランドナショナル、チェルトナムゴールドカップに続き3位である。そして英2000ギニー、英オークス、ロシア皇太子ハンデキャップ(Cesarewitch Handicap)、セントジェームズパレスSもランクインしている。
2014年パディパワー社賭事売上げトップ20レース | ||
競走名 | 開催競馬場 | |
1 | グランドナショナル | エイントリー |
2 | チェルトナムゴールドカップ | チェルトナム |
3 | ワールドハードル | チェルトナム |
4 | シュプリームノヴィスハードル | チェルトナム |
5 | チャンピオンハードル | チェルトナム |
6 | アルバートバートレットノヴィスハードル | チェルトナム |
7 | 英ダービー | エプソム |
8 | クイーンマザーチャンピオンチェイス | チェルトナム |
9 | トライアンフハードル | チェルトナム |
10 | ネプチューンノヴィスハードル | チェルトナム |
11 | OLBGメアズハードル | チェルトナム |
12 | アークルチャレンジトロフィー | チェルトナム |
13 | ヴィンセントオブライエンカウンティハードル | チェルトナム |
14 | ライアンエアチェイス | チェルトナム |
15 | JLTノヴィスチェイス | チェルトナム |
16 | ジョニーヘンダーソングランドアニュアルチェイス | チェルトナム |
17 | アイリッシュグランドナショナル | フェアリーハウス |
18 | フルクウォールウィンキムミューアチャレンジカップ | チェルトナム |
19 | チャンピオンバンパー | チェルトナム |
20 | パーテンプスファイナル | チェルトナム |
By Johnny Ward
[Racing Post 2015年2月3日「Festival calls the shots in Power top 20」]