レーシングNSW(Racing New South Wales)は、圧倒的人気を誇る春のメルボルンカップカーニバルに攻勢を仕掛けた。コックスプレート開催日[2019年10月26日(土)]とメルボルンカップカーニバル[2019年11月2日(土)~9日(土)]の2つの土曜日にシドニーで100万豪ドル以上のレースを施行する意向であることを発表したのだ。
レーシングNSWのラッセル・ボールディング(Russell Balding)会長は12月5日(水)の発表の中で、シドニー競馬界は春爛漫の時期の各土曜日に、注目すべきレースを施行すると述べた。
この発表で脚光を浴びたのは、総賞金750万豪ドル(約6億円)のゴールデンイーグル(1500m 4歳限定)の新設である。このレースはヴィクトリアダービー開催日[2019年11月2日(土)]にローズヒルガーデンズ競馬場(シドニー西郊)で施行される。
またボールディング会長は、コックスプレート開催日にランドウィック競馬場(シドニー東郊)で総賞金100万豪ドル(約8,000万円)のボンダイS(1600m 3歳限定)を新たに施行することも発表した。一方、2015年に初めて施行された総賞金100万豪ドル(約8,000万円)のゴールデンギフト(1100m 2歳限定)は、メルボルンカップカーニバル最終日にランドウィック競馬場で施行される。
ボールディング会長は、ゴールデンイーグルの総賞金は後日発表される新しい収入源から提供されると述べた。総賞金750万豪ドル(約6億円)のゴールデンイーグルは、世界3番目の高額賞金の芝競走となる。総賞金の10%は賞金を獲得した馬の関係者により選択された慈善団体に提供される。
ボールディング会長が説明するところによると、ゴールデンイーグルはシドニー競馬界にとってシンプルな発想から、4歳限定戦となった。なぜなら、ローズヒルガーデンズ競馬場はすでに2歳限定のゴールデンスリッパー(G1 1200m)、3歳限定のゴールデンローズ(G1 1400m)を施行しているからだ。
同会長はまた、2歳時・3歳時・4歳時にこれらのレース(ゴールデンギフト・ボンダイS・ゴールデンイーグル)を全勝した馬の関係者に500万豪ドル(約4億円)のボーナスが贈られると述べた。
ボールディング会長はこう語った。「ゴールデンイーグルはシドニーの春競馬の目玉となり、スプリングカーニバルを盛り上げるでしょう。また、ジ・エベレスト(重賞未格付 1200m)、シドニーS(G3 1200m)、エプソムH(G1 1600m)などのさまざまな路線から出走馬を引き付ける可能性を開きます」。
レーシングNSWのCEOピーター・ヴランディーズ(Peter V'landys)氏はこう語った。「ゴールデンイーグルの総賞金は全額、NSW競馬産業の新しい収入源から提供されます。これによりゴールデンイーグルがローズヒルの重要な目玉レースに加わることになり、さらにまた、総賞金の10%が慈善団体に提供されることを嬉しく思います」。
「ジ・エベレスト、凱旋門賞(G1)に次ぐ世界3番目に高額な芝競走を施行することとなり、ゴールデンイーグル開催日にはシドニー西部は大いに盛り上がるでしょう」。
ボールディング氏は、ボンダイSはゴールデンローズ(1400m)やフライトS(G1 1600m)に続き3歳馬にとって新しい春の目標となるだろうと述べた。
ゴールデンギフトは2歳馬にとって春の焦点となり、優勝馬と2着馬は十分な賞金を獲得して秋(3月)のゴールデンスリッパーに向かうことができる。
By Andrew Eddy/racing.com
(1豪ドル=約80円)
[Racing Post 2018年12月5日
「Racing New South Wales unveils new race $7.5m in bid to rival Melbourne carnival」]