豪州の驚異的な牝馬ウィンクスは2019年も現役を続行することを、関係者は認めているが、同馬が渡英してロイヤルアスコット開催に参戦する計画はない。
ウィンクス(父ストリートクライ)は過去29戦を全勝している(うちG1・22勝)。直近では、10月に史上初のコックスプレート(G1 ムーニーバレー競馬場)4連覇を達成し、歴史を塗り替えた。
クリス・ウォラー(Chris Waller)調教師は12月21日、ウィンクスが2月16日のスターアポロS(G2 ランドウィック競馬場)から始動する予定を明らかにし、"現役続行"という歓迎すべきニュースを発表した。
豪州競馬界の女王は、これまで2連勝している4月のクイーンエリザベスS(G1)で2018/19年シーズンを締め括るつもりである。またその前に、4連勝がかかっているチッピングノートンS(G1)とジョージライダーS(G1)に出走する見込み。
ウォラー調教師はこう語った。「ウィンクスは私たちや多くのファンに、その実力をすべて証明してくれました。彼女が少し年を取ったことは重々承知していますが、現在心身ともに最高の状態です。もし健康状態や精神状態に満足の行かない部分があれば、引退させていたでしょう」。
「まだどのレースに出走するかは確約できませんが、2月のアポロSで始動してこれまでのルーティンを辿ることは理にかなっています。4レースを順調にこなすことができるとすれば、クイーンエリザベスSがクライマックスとなるでしょう」。
「これら全てのレースに必ず出走するわけではないと強調しておかなければなりません。とくに過去2シーズンがそうであったように、彼女の状態をレースごとに評価したいと思っています。3回目のコックスプレート挑戦や2回目のクイーンエリザベスS挑戦、そして4回目のコックスプレート挑戦を決めるときでさえも、前走で評価していました」。
クラックスマン(Cracksman)とともに世界最高レーティング馬とされているウィンクスが2019年も現役を続行することが確認されたことで、ウィンクスの海外遠征に期待が高まるかもしれない。しかし、ウォラー調教師はその可能性を否定してこう語った。
「海外のさまざまな競馬団体から多くの勧誘があるでしょう。その中には多くの魅力的なレースがあると思います。しかし、私たちはこれまでどおりウィンクスのキャリアをシンプルに保っていくつもりです。それこそが彼女の競走生活を長くした秘訣であり、私たちが誇りに思っていることです」。
By James Burn
[Racing Post 2018年12月26日「Wondermare Winx back for more in 2019 but trip to Royal Ascot not on agenda」]