ノーネイネヴァー(No Nay Never)は、今年2歳の初年度産駒が競走生活を勢いよくスタートさせたことで、2019年種付料が今年の4倍の10万ユーロ(約1,300万円)となる。
2015年に死んだ名種牡馬スキャットダディ(Scat Daddy)の産駒であるノーネイネヴァーは、25頭以上の勝馬を送り出している。その中には、ミドルパークS(G1)を制した無敗馬テンソブリンズ(Ten Sovereigns)や、リッチモンドS(G2)優勝馬ランドフォース(Land Force)、リステッド勝馬のオールザキングスメン(All The King's Men)、メイネヴァーノー(Mae Never No)、ノーニーズネヴァー(No Needs Never)、サーヴァラン(Servalan)がいる。
このノーネイネヴァーの種付料の急騰と同様に、アイルランドのクールモア牧場で注目を浴びているのは、5頭の新種牡馬である。
レーシングポストトロフィー(G1)と英2000ギニー(G1)を制したサクソンウォリアー(Saxon Warrior 父ディープインパクト)は、新種牡馬の中で一番高い種付料3万ユーロ(約390万円)で供用される。一方、2017年最優秀2歳牡馬で今年のジュライカップ(G1)を制したユーエスネイビーフラッグ(US Navy Flag 父ウォーフロント)は2万5,000ユーロ(約325万円)で供用される。
これら2頭の母メイビー(Maybe)とミスティフォーミー(Misty For Me)はいずれもクールモアの驚異的な種牡馬ガリレオの牝馬である。ガリレオの種付料は来年もプライベート価格とされる。
G2勝馬で複数のG1で3着内となったグスタフクリムト(Gustav Klimt)は現役を引退し、父ガリレオの傍らで種牡馬生活を送る。種付料は7,500ユーロ(約98万円)。また、来年から供用される貴重なスキャットダディ産駒スーネーション(Sioux Nation)の初年度の種付料は1万2,500ユーロ(約163万円)とされる。同馬はフェニックスS(G1)とノーフォークS(G2)を制している。
クールモアの5頭目の新種牡馬はマーチャントネイビー(Merchant Navy)である。生まれ故郷の豪州でクールモアスタッドS(G1)を制し、今年のロイヤルアスコット開催に遠征してダイヤモンドジュビリーS(G1)で優勝した。ファストネットロック(Fastnet Rock)の産駒である同馬は2万ユーロ(約260万円)で供用される。
父ファストネットロックは来年も7万ユーロ(約910万円)で供用される。
キャメロット(Camelot)は、G1馬のアテナ(Athena)、ラトローブ(Latrobe)、ワンダーメント(Wonderment)を送り出し、供用2年目の種牡馬の中でトップに君臨している。同馬の2019年種付料は今年の3万ユーロ(約390万円から引き上げられて4万ユーロ(約520万円)となる。
By Martin Stevens
(1ユーロ=約130円)
[Racing Post 2018年11月8日「No Nay Never price quadrupled and five new faces on Coolmore roster for 2019」]