賭事業者ベット・ダイレクト社、ジブラルタルに移転(イギリス)[その他]
イギリスの主要な電話・インターネット賭事業者の1つであるベット・ダイレクト社(Bet Direct)は、競争相手のスタン・ジェームス社(Stan James)とビクター・チャンドラー社(Victor Chandler)の例にならいジブラルタル(Gibraltar)に移転する。
85名の常勤従業員のうち何名が失職するか現段階では明らかではないが、移転は6月末までに完了する見込みである。同社は現在のところ英全土に支店を持たず、リバプールを拠点としている。
労働組合との協議過程は終了しつつあり、渉外担当代表者であるチャーリー・マッカン(Charlie McCann)氏は、同僚の多くがジブラルタルに移転することに興味を示していると述べた。
同氏は「従業員の大部分は次の仕事内容の提示をうけ、人事課は今ちょうど従業員とジブラルタルに行くかどうかを話し合っています。行かない人があればリ ストラの手続に入ります」と述べた。マッカン氏は賭取引担当者(traders)のほとんどとマーケティング部およびITチームのメンバーの多くと共に、 日当たりの良いイベリア半島南端のジブラルタルに家族と移り住む。
しかしながら、マージーサイド州(Merseyside 州都:リバプール)から親会社の32レッド社(32 Red)の拠点であるジブラルタルに移転することで、競馬界の主要なスポンサーであるというベット・ダイレクト社の名声に不利な影響を与えることはないだ ろう。4月10日に14日のリングフィールド(Lingfield)競馬場開催の4レースを後援するとの発表によりその名声はさらに高まった。
昨年の夏にベット・ダイレクト社を買収した32レッド社の開発部長エド・アンドリュース(Ed Andrewes)氏は以下のように述べた。
「ベッド・ダイレクト社のジブラルタルへの移転は、営業上の相乗効果が期待できます。つまり私たちは重複した地域で営業するために、もはや2つの拠点を 持つ必要はないでしょう。私はこの移転によってどれだけの従業員が職を失うか分かりません。しかし、大勢の従業員がすでにジブラルタルに移住することに同 意しています。イギリス競馬界に対するスポンサーシップが縮小することはありません。必要ならばスポンサーシップを拡大するでしょう。32レッド社は自力 で優れたスポンサーになりました。そして、ベット・ダイレクト社は、すでに大手の競馬スポンサーとして私たちの誇りとなっていますし、これからもそうあり 続けるでしょう」。
By Graham Green
〔Racing Post 2007年4月11日「Leading bookmaker Bet Direct relocates to Gibraltar」〕