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海外競馬ニュース
2007年01月18日  - No.2 - 2

6頭の競走馬のモルヒネ検出事件(イギリス)[獣医・診療]


 HRAは12月1日、2006年夏に大手飼料会社ドッドソン&ホーレル(Dodson & Horrell:D&H)社の汚染飼料を食べた後の検査で、6頭の競走馬にモルヒネの陽性反応がみられたことを明らかにした。

 その6頭は、ヘンリー・キャンディー(Henry Candy)、ミルトン・ハリス(Milton Harris)、イアン・マッキネス(Ian McInnes)、マット・シェパード(Matt Sheppard)、ケイト・ウォルトン(Kate Walton)各調教師の管理馬で、12月14日に開かれるHRAの懲罰委員会にかけられ事後失格になるとみられている(この記事は12月2日に掲載され た)。HRAは、故意はなかったことを強調する意味で、調教師には何の責任も負わせていない。

 今回の検査は、2002年11月から2003年2月に行われた検査に類似している。この時は結果に基づいて16頭の勝馬を含む37頭が失格とされ、レッドミルズ(Red Mills)社製の競走馬用キューブが陽性反応の原因だったことが突き止められた。

 今回は、問題となった馬のうちの2頭が優勝しており、これらはミルトン・ハリス(Milton Harris)調教師の管理馬である。6月にウォーウィック(Warwick)競馬場で施行された平地のハンデキャップ競走でのシュードニム (Pseudonyme)の優勝と、7月にストラトフォード(Stratford)競馬場で施行された障害ハンデキャップ競走でパディ・ブレナン (Paddy Brennan)騎手が騎乗し優勝したレオポルド(Leopold)の勝利が剥奪される。

 ハリス氏は「我々はこれまで非難される度に嫌疑を晴らしてきました。しかし、こうしたとんでもないシーズンとなってしまったのは大変遺憾です。この事件に関係した管理馬は最小限におさまりましたが、関係する競走馬はルール上全て失格とされるでしょう」と語った。

 7月にストラトフォード競馬場で施行された未勝利障害競走で管理馬のファーザートム(Father Tom)が2着に入賞したシェパード(Sheppard)調教師は、本件にはD&H社がかかわっていると明言した。そして飼料に混入しているケシ の種が原因であることを明らかにした。

 シェパード氏は「D&H社は加工燕麦の仕入先を変え、ケシの種が混入した東ヨーロッパ産のものを供給するようになったようです。これは同社とし ても管理の及ばないことだったと思いますが、それでも我々が得ていた筈の賞金に相当する額を賠償してくれました。ですから我々は、喜んで同社との契約を続 けているのです」と言った。

 

By Lee Mottershead


[Racing Post 2006年12月2日「Six horses named in morphine cases」]


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