BHB、ファンに開催日程についてのコメントを求める(イギリス)[開催・運営]
拡大を続ける英国の開催日程について、英国競馬公社(British Horse Racing Board: BHB)による調査・検討が行われることになり、誰でもそれについて意見を提出できる。
5月24日、BHBは開催日程の再検討は大仕事であり、一般の人々に、再検討の方式、問題点などについてのコメントを求めていると公式発表した。
調査結果は、2009年開催日程について何らかの改善ができるよう11月理事会に提出される予定である。
BHBは、ホームページ(britishhorseracing.com)上に、競馬再検討のための3つの観点((1) スポーツとしての英国競馬 (2) 競馬場を中心とする英国競馬 (3) 賭事商品としての英国競馬)と、22の質問を掲載した。その冒頭で、BHBは7月のアンケートに追加すべき質問についてのコメントを求めている。同時に掲 載された“開催日程の戦略的見直し”という文書では、企業からの資金提供がない開催(enterprise fixture)が引き続き行われるとした場合、2008年の開催日数は合計1,510日ぐらいまで拡大すると予測している。これは、2006年の 1,392日、今年の1,415日を越える。さらに、同文書は1日当たりの平均賦課金額の減少を強調している。具体的には、2006年の44,900ポン ド(約898万円)から今年は38,869ポンド(約777万円)に低下する見込みだ。
BHBの説明によれば、前回の開催日程見直しは、2003年に広範な競馬再検討の一環として行われたが、このときは業界全体から開催日数増加の要望が出 された。今回の開催日程見直しでは、賞金額の減少、レースの質の低下への懸念に配慮しながら開催日数の拡大の可否が判断されることになる。
英国競馬統括機構(British Horseracing Authority:BHA)の最高経営責任者に任命されているニック・カワード(Nic Coward)氏は、「BHAとしても、開催日程の再検討は後回しにできない事柄です。理事会は別の方法を取りたがっています。誰でも日程について発言す るチャンスがあります」と述べた。
再検討は、英国競馬について利害関係が多様であるという考え方から、3つの観点を示し、コメントを求めている。
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スポーツとしての英国競馬
(1) 競馬開催に必要な馬数を調査し、(2) 近年の開催日数拡大の影響と、全てのレベルの馬に出走機会が提供されているかどうかを考察し、(3) 競馬をよりよい方向に改善するには開催日程はどうあるべきかをメディアの協力も得て検討する。 -
競馬場を中心とする英国競馬
入場者を増加させ、競馬にさらに多くの企業の参加を促すことにより、競馬場ビジネスを発展させるためには、どのような開催日程が最適であるかを検討する。 -
賭事商品としての英国競馬
現在の開催日程の価値を確保しつつ、その変更を検討する。これによって、国内外の賭事市場に対して競馬の魅力を最大化するような開催日程を検討する。
By Bruce Jackson
(1ポンド=約200円)
[Racing Post 2007年5月25日「BHB asks public to comment on fixture list」]