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海外競馬ニュース
2007年07月05日  - No.26 - 2

デットーリ騎手、歴史的なクラシック3勝達成(フランス)[その他]


 偉大なイタリ ア人ジョッキー、フランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手は、6月10日にウエストウィンド(West Wind)に騎乗してフランス・オークス(Prix de Diane GI)に優勝した。これにより同騎手は、同じ年のエプソム・ダービー(Epsom Derby GI)、フランス・ダービー(Prix du Jockey-Club GI)、フランス・オークスを征した初めての騎手となった。

 ウエストウィンドは5万3,576ドル(約643万円)の追加登録料を支払ってフランス・オークスに出走し優勝した。これがアレックス・パントール (Alex Pantall)調教師にとって初めてのGI勝利となった。同馬は出走馬14頭のレースにおいて、オッズ9倍で、2着馬に1 1/2馬身差をつけてゴールした。デットーリ騎手は勝利の瞬間指を上げる前に後ろを振り返り満面の笑みを見せる余裕があった。

 モハメッド殿下(Sheikh Mohammed bin Rashid al Maktoum)所有の同馬は、アイルランド人のジョニー・ムルタ(Johnny Murtagh)騎手騎乗のミスィズ・リンゼイ(Mrs. Linsay)に競り勝ちゴールした。ティエリー・テュリエズ(Thierry Thulliez)騎手騎乗のディヤカラニー(Diyakalanie)は3着となった。

 デットーリ騎手は、1週間のあいだに何が起きたのか信じ難かったようだ。6月2日過去14回優勝できなかったエプソム・ダービーでオーソライズド (Authorized)に騎乗しついに優勝を果たし、6月3日にはフランス・ダービーでローマン(Lawman)に騎乗し優勝した。

 ウィナーズサークルのセレモニーの際に、象に乗ったデットーリ騎手は、「クレイジーだ」と歓喜の声をあげ、「初めてフランス・オークスで勝ったことも嬉 しいですし、アレックス・パントール調教師の初めてのGI馬に乗れたことも嬉しいです。今日は歴史的な日です」と語った。

 パントール調教師は、ウエストウィンドが先頭にたったとき、心臓発作でも起こしそうな様子だったが、同馬がゴール板を過ぎたときに涙を流して体調を持ち直したようだ。

 同調教師は、「長い間この瞬間を待っていました。私は勝利を確信しながらも、ウエストウィンドの進路が塞がれないか、それだけを心配していました。しかし、フランキーは熟練していました」と述べた。

 ミスィズ・リンゼイのフランソワ・ロオー(Francois Rohaut)調教師は、同馬の走りに満足しながら、「私たちは彼女が2着になることを望んではいませんでしたが、彼女は素晴らしいレースをしました」と述べた。

 パントール調教師の喜びは、ジャン=クロード・ルジェ(Jean-Claude Rouget)調教師の気分と対照的であった。ルジェ調教師はまだクラシック競走での勝利をあげておらず、大本命であった管理馬コックレル (Coquerelle)は最下位になった。明らかに絶望した様子のルジェ調教師は、「コックレルはアメリカに行きます。アメリカではより良い競走がで き、体調に合わせて薬物を使用できるからです。私たちが薬物を使用できないのは残念なことですが、ルールがあるので仕方がありません」と述べた。

 

By Pirate Irwin
(1ドル=約120円)


[Thoroughbred Times 2007年6月16日「Dettori lands historic classic triple in Prix Diane」]


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