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海外競馬ニュース
2007年09月20日  - No.36 - 2

BHA、ゲートを間違った騎手への制裁ルールの見直しへ(イギリス)[開催・運営]


 違うゲートに 馬を入れた騎手に対する制裁ルールについて、英国競馬統括機構(British Horseracing Authority: BHA)は、フランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手とフィリップ・ロビンソン(Philip Robinson)騎手が最近このルールに触れて注目を浴びたことで、ルール改正を検討するもようである。

 デットーリ騎手がディヴェルティメンティ(Divertimenti)を、誤って他の馬のゲートに入れたことで、ケンプトン競馬場の裁決委員は1日の騎乗停止処分を課した。同騎手は、このルールを“大変馬鹿げた”ルールであると表現した。

 ウォーウィック競馬場ではロビンソン騎手が同じような間違いを犯した。今年に入り4人の騎手がこのルールに触れ1日の騎乗停止処分を受けた。

 2005年の末までのルールでは、誤ったゲートに入れた騎手は、たとえその枠から発走しなかった場合でも、160ポンド(約38,400円)の過怠金が課されていた。

 その後、罰則の見直しにより、過怠金から騎乗停止に切り替えられ、2006年の芝競走シーズンのはじめから実施された。昨年はこのルール違反により騎乗停止になった騎手はいなかった。

 デットーリ騎手は過怠金に戻すことを求めた。同騎手は、「ルールはルールです。私はそれを破りましたが、大変馬鹿げたルールで、見直すべきものだと思い ます。過怠金は我慢できますが、1日騎乗停止は過大です。現在、私は発走委員の助けとなるよう自分自身でゲートに入るようにしています。発走委員が間違っ たゲートに入ったのを指摘したので、私はすぐにそのゲートから出ました。発走を遅延させるようなことはありませんでした」と語った。

 BHAの広報担当ポール・ストラサーズ(Paul Struthers)氏は、ルール自体は廃止しないが、誤ったゲートへの枠入れに対する制裁については2008年芝シーズン開始時から、騎乗停止から過怠金へと変更する方向であることを示唆した。

 しかし、ロイヤルアスコット開催の際に騎手たちと約束したように、ルールの見直しは、競馬監理機構(Horseracing Regulatory Authority: HRA)のマルコム・ワラス(Malcolm Wallace)法令担当理事が今シーズン終了後に着手することとなろう。

 この見直しを歓迎している騎手協会(Jockey’s Association)の会長ケヴィン・ダーレー(Kevin Darley)騎手は、「このルールは人為的ミスに関するものです。多くのレースがあり、騎手たちは全力を尽くしています。ルールの見直しを願っていま す」と述べた。

 

By Lee Mottershead and Graham Dench


[Racing Post 2007年8月29日「BHA set to review sanctions for riders who enter wrong stall」]


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