ラドブロークス社のイタリアでの企業買収活動(イタリア)[その他]
ラドブロークス社(Ladbrokes)は9月6日、イタリアの賭事業者スナイ社(Snai)の買収をめぐって、同業者であるウィリアムヒル社(William Hill)と買収合戦を展開しているとの憶測を否定した。
スナイ社は、イタリア賭事市場の51%を支配し、競馬賭事では69%を支配している。スナイ社は、同社の株式の50.68%時価5億8,000万ポンド(約1,392億円)が買収されたとの噂について、そのような事実はないと、全面的に否定した。
ラドブロークス社は2006年に記録的な売上げを達成し、イタリア賭事市場に対して1億ユーロ(約160億円)を投資すると発表した。
イタリアでは、最近の法律改正によりスポーツ賭事市場が開放され、これによってイタリア国内のスポーツ賭事売上げが約16億ユーロ(約2,560億円) 増加すると見込まれている。1月イタリアの賭博監督機関であるAAMS(Administrazione Autonoma dei monopoli di Sato)は16,300の新規賭事免許の入札を行った。スナイ社はそのうち5,000以上を獲得した。海外の同業者はスナイ社を獲得することがイタリア 市場で強い地盤を得る近道であると考えている。
今年の8月にラドブロークス社はイタリアの賭事業者ピアネタスコメッセ社(Pianeta Scommesse)と合弁事業の協定を締結した。ラドブロークス社は共同経営のために130万ユーロ(約2億800万円)を投入して51%買収し、この ことにより正式にベッティングショップ運営者となることが可能になった。
ラドブロークス社の広報担当は9月6日、次のように語った。「弊社は今後2008年までの間に、イタリアに200店のベッティングショップと馬券売場を オープンします。新しく免許を受けたので、ベッティングショップのドアの上にラドブロークス社の商標を掲げる予定です。噂について直接コメントすることは できませんが、常に新しい買収を検討しています。今後もイタリアにおいて買収を続けるつもりです。今回の買収は弊社がイタリア市場に参入する過程の1つの ステップです」。
新聞報道によれば、アメリカの投資会社コロニーキャピタル社(Colony Capital)は、スナイ社に対して約10億ユーロ(約1,600億円)で買収申込みを検討しており、このほかヘッジファンドのフォートレス社 (Fortress)も買収申込みの可能性がある。
By Turia Tellwright
(1ポンド=約240円、1ユーロ=約160円)
[Racing Post 2007年9月7日「Ladbrokes play down talk of bidding war over Italian firm」]