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海外競馬ニュース
2007年10月25日  - No.41 - 4

馬繁殖研究所、閉鎖へ(イギリス)[獣医・診療]


 ニューマーケットの世界的に著名な研究機関である馬繁殖研究所(Equine Fertility Unit: EFU)が9月末、閉鎖準備を始める。しかし、EFUの2件のプロジェクトについては完結するまで、引き続き競馬賭事賦課公社(Levy Board: 賦課公社)からの補助金交付を受けながら、隣接するアニマル・ヘルス・トラスト(Animal Health Trust: AHT)の下で行われることになる。

 受胎牝馬の子宮胎盤血流(量)に関する研究に対して13万ポンド(約3,120万円)が交付され、腱損傷治療における胚幹細胞の役割についての研究に10万2,000ポンド(約2,448万円)の補助金が交付される。前者の研究プロジェクトはジェニー・ウージィー(Jenny Ousey)氏が率いており、異なる年齢の受胎牝馬における胎盤の血流の効率性を比較するために、11頭の馬を使用している。

 せん馬6頭を使用し、チャイルドウィック・トラスト(Childwick Trust)からの助成も受けている幹細胞についての研究プロジェクトはデビー・グリーンウェイ(Debbie Greenway)氏が指揮し、EFUが所有する稀少な馬の胎児幹細胞株を使用する。AHTの理事長ピーター・ウェボン(Peter Webbon)氏は、EFUは世界で細胞株の培養に成功したわずか3研究所の1つであると述べた。

 今回、賦課公社は、10〜12月の閉鎖準備の経費として6万5,000ポンド(約1,560万円)を助成することとした。サラブレッド生産者協会(Thoroughbred Breeders’ Association: TBA)は、この施設の“所有権”を保持するとみられており、また、EFU職員の再就職に責任を負うようにとの行政指導も受けている。従来EFUの経費の大部分をTBAが助成していたが、2005年に賦課公社がこれを引き継いでいた。EFUに対する賦課公社の補助金交付について、TBAは5月に、交付の継続を要請しない旨決定した。

By Rachel Pagones
(1ポンド=約240円)

[Racing Post 2007年9月26日「Equine Fertility Unit will close at end of week」]


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