6社がニューヨークにおけるゲーミング営業権獲得に意欲（アメリカ）［開催・運営］

　6つの企業が、ニューヨーク州アケダクト競馬場におけるゲーミング営業権の入札に参加した。

　民主党員であるエリオット・スピッツアー（Eliot Spitzer）州知事は、(1) ニューヨーク競馬協会（New York Racing Association: NYRA）が、サラトガ、ベルモントパーク、アケダクト競馬場の運営を続けること、(2) 別会社がスロットマシン4,500台を有するアケダクトのレーシノ（racino）を運営すること、を望んでいる。

　共和党主導の州議会上院のリーダーたちは、同知事の提案を厳しく批判し、10月16日の記者会見で独自の勧告を発表した。

　トーマス・リボウズ（Thomas Libous）上院議員（ブルーム郡選出、共和党）は、4回にわたる上院競馬委員会公聴会の終わりに、NYRA役員に、「我々としては、君たちの運営権の継続を認める訳にはいかないのですよ」と述べた。

　NYRAの現在の運営権は12月31日に終了する。NYRAのチャールズ・ヘイワード（Charles Hayward）理事長は、期限内に最終同意に至らない場合、競馬は打ち切られる可能性があると警告した。同理事長は、「NYRAは破産しており、訴訟中であり、債権者に責務があります。NYRAはその負債を支払うための財源に競馬場資産を加えるかもしれません」と述べた。

　最終合意は、他の法案と同様に、州知事と州議会の承認が必要である。

　NYRAの競馬運営権の入札に参加しているのは、最近協力関係にあるエンパイア競馬協会（Empire Racing Associates：ERA）とキャピタルプレイ（Capital Play Inc.: CPI）、ならびにエクセルシオール競馬協会（Excelsior Racing Associates）である。

　ERAとCPIが合併したことで、チャーチルダウンズ社（Churchill Downs Inc.: CDI）はERAとの提携を解消するに至った。さらに、ERAの名誉会長メリールー・ホイットニー（Marylou Whitney）氏は、直ちに辞職し、CDIへのあらゆる出資を引き上げた。

　ERA、CPI両社のゲーミング事業における共同経営者は、アケダクト競馬場にスロットマシンを設置する入札に参加した。この共同経営者デラウェア・ノース社（Dalaware North Companies: DNC）はERAと提携し、また、コネティカット州を本拠とするモヘガン・サン社（Mohegan Sun）はCPIの子会社である。

　DNCは現在、サラトガ・ゲーミング・競馬場とサラトガスプリングス繋駕競馬場で、ビデオゲーム機端末（VTL）を運営している。DNCとサラトガ競馬場はいずれも、今回のゲーミング営業権入札において共同入札者としてリスト入りしている。

　さらに4社が入札している。それらは、フォックスウッズ・デヴェロップメント社（Foxwoods Development Company）、グリーンウッド・レーシング社（Greenwood Racing Inc.　フィラデルフィアパーク競馬場）、セネカ・ゲーミング社（Seneca Gaming Corp.）およびシネコック・インディアン・ネーション/ゲートウェイ・カジノ・リゾーツLLC社（Shinnecock Indian Nation/Gateway Casino Resorts LLC）である。

　シネコック社は、ロングアイランドの東端を本拠とし、デトロイトを本拠としているゲートウェイ社のオーナー、マリアン・イリッチ（Marian Ilitch）氏の資金提供を受けている。同氏は、メジャーリーグのデトロイト・タイガースとホッケーのデトロイト・レッド・ウィングスのオーナーであるマイク・イリッチ（Mike Ilitch）氏の妻である。サウサンプトンのロングアイランド市は、同市でのシネコック社カジノ計画をめぐり、同社と対立した。

　マイク＆マリアン・イリッチ夫妻はそれぞれ、イリッチ・ホールディング社（Illitch Holding Inc.）の会長である。マイク氏は2006年、フォーブス誌（Fobes Magazine）の“長者番付”に仲間入りし、アメリカでもっとも豊かな400人のリストの242位となった。

By Paul Post

［thoroughbredtimes.com 2007年10月16日「Six groups bid to run New York gaming franchise」］