ブリーダーズカップ新設3レースのグレード格付けを要請(アメリカ)[開催・運営]
ブリーダーズカップ社(Breeders’ Cup Ltd.: BCL)は、11月19日にアメリカ・グレード競走委員会(American Graded Stakes Committee: AGSC)に対して、今年ブリーダーズカップ(Breeders’ Cup World Championships: BCWC)シリーズに追加された3レースに、グレードIの格付けをするよう書簡で要請した。
AGSCは今年4月、同じ内容の要請を受けたがそれを拒絶し、本年のBCダート・マイルとBCフィリー&メア・スプリントとBCジュヴェナイル・ターフはグレード格付け無しで施行された。
AGSCは、11月27日と28日にレキシントンで開催される2008年度格付け委員会において、BCLからの再要請について議論することになっている。
BCLの上席副社長であるパム・ブラッツ=マーフ(Pam Blatz-Murff)氏は、「これらのレースのうちいくつがグレードIの格付けを得るか結果が楽しみです」と語った。
一般的に、同じ条件で2度レースを施行することが、グレードの格付けを取得するために必要とされている。委員会は4月の要請を拒否する際に、これを主たる理由に挙げていた。
AGSCは、1984年ブリーダーズカップ設立当初の7レース全てにグレードIの格付けを即時に認めたとき、また1999年にBCフィリー&メア・ターフ(GI)が番組に加えられたときには、このルールを適用しなかった。
ブリーダーズカップの新たな3レースのうち2レースを、GI馬が制した。BCダートマイルのコリンシアン(Corinthian)とBCフィリー&メア・スプリントのメアリーフィールド(Maryfield)である。これらのレースに出走したその他のGI馬は、BCダートマイル3着のディスクリートキャット(Discreet Cat)とBCフィリー&メア・スプリント5着のドリームラッシュ(Dream Rush)だけであった。
BCジュヴェナイル・ターフには、ヨーロッパからGI勝馬の出走がなく、米国には2歳馬のGIターフ競走がないため、GI馬の参戦はなかった。
ブランツ=マーフ氏は、BCLは、2008年に4つ目の100万ドル(約1億2,000万ドル)レース追加を企画しており、この企画は12月に同社の理事会において承諾されるだろうと述べた。BCLのグレッグ・アヴィオリ(Greg Avioli)社長は、新レースはおそらくターフ・スプリントになるだろうと語った。
理事会は、ブリーダーズカップ初日の金曜日の前座レースを一新することも検討することになるだろう。今年の施行でこれらのレースには、BCLの出資により3つの賞金総額25万ドル(約3,000万円)の特別競走が組まれていた。
2008年にサンタアニタパーク競馬場でBCWCが初めて人工馬場で施行されることになるが、BCLは2つの前座レースにそれぞれ50万ドル(約6,000万円)を提供し、これにより2日間の賞金総額は2,500万ドル(約30億円)にふくらむだろう。
By Jeff Lowe
(1ドル=約120円)
[thoroughbredtimes.com 2007年11月27日「Breeders’ Cup seeks Grade 1 status for new races」]