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海外競馬ニュース
2007年12月20日  - No.49 - 3

ジョッキークラブ競馬場社、最高経営責任者コッペル氏の辞任(イギリス)[その他]


 イギリス最大の競馬場グループ、ジョッキークラブ競馬場社(Jockey Club Racecourses JCR)は、11月20日の声明の中で、「2004年8月にリチャード・ジョンストン(Richard Johnston)氏の後任として最高経営責任者に就任したアンドリュー・コッペル(Andrew Coppel)氏が、11月21日に“別プロジェクト遂行のため”辞任するので、最高経営責任者不在のまま内部財務審査を完了することになるだろう」と述べた。

 広報担当のジョン・マキシ(John Maxse)氏は、ケンプトン競馬場のポール・フィッシャー(Paul Fisher)場長が指揮する内部財務審査が行われることとコッペル氏の辞任は“関係はない”と述べた。しかし、JCRの競馬場が、来年の経費を20%節減するよう指示されたことからみて、この2つの出来事は全く無関係とは思えない。

 突然のことで、グループ外の多くの人々は驚いただろうが、このコッペル氏の辞任は、最終的に11月15日の役員会で了承された。

 定例役員会であったが、思いがけぬ雰囲気となった。というのも、JCRの競馬場場長の多くが、JCRのクリス・コリンズ(Chris Collins)会長に対し、子会社のペガサス社(Pegasus)に対する財政負担の増大に懸念を表明したのだ。

 コッペル氏は2006年6月、JCRの競馬場のレース開催日以外のイベントや開催地を代理店に積極的に売り込むために、ペガサス社を設立した。しかし、利益は予想を大幅に下回り、ペガサス社はグループの資金流出のもととなった。

 JCRに20年間勤務する財務・営業担当理事のアンドリュー・グールド(Andrew Gould)氏が、最高経営責任者代行に任命された。

 マキシ氏は、「財務審査が将来の組織のあり方に影響を及ぼすかもしれないので、すぐに後任の最高経営責任者が指名されることにはならないと思います」と述べた。

 コッペル氏は11月20日の声明で、「近年重要な進歩がJCRによってなされたことが広く認知されています。JCRは現在、その価値を最大限に引き出すべく、より良く配置され、設備の整った、営利重視の組織となりました。エイントリー、ケンプトン、ニューマーケットの各競馬場に、予定どおりに多額の投資を行った結果、顧客から高い評価を受けています。その上、JCRが主要株主となっているレーシングUK社(Racing UK)が設立されたことで、競馬場が放映権販売で適正な報酬を確保するための仕組みが整いました」と述べた。

 コリンズ氏は、「役員会はコッペル氏の多大な貢献に感謝しており、同氏の今後の成功を祈っています」と語った。

By Howard Wright

[Racing Post 2007年11月21日「Jockey Club Racecourses chief Coppel in shock departure」]


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