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海外競馬ニュース
2007年02月22日  - No.7 - 1

史上最高価格牝馬の早期出産(イギリス)[生産]


 昨年のタター ソールズ・ディッセンバー・セール(Tattersalls December Sales)で史上最高の460万ギニー(約23億1840万円)で売却された牝馬マジカルロマンス(Magical Romance)は、早産で12月21日に牝駒を出産した。

 ロスチャイルド卿夫人(Lady Rothschild)のためにこの牝馬を購入したロンドン・サラブレッド・サービス(London  Thoroughbred Service)のジェームス・ウィガン(James Wigan)氏は、「母子ともに健康である」と報告した。しかしなが ら、ピヴォタル(Pivotal)を父に持つこの仔馬は予定日より24日早産であったために、競走規定で定められている北半球産馬の誕生日の基準となる日 の1月1日の前に生まれてしまった。そのため、現在産後1ヵ月あまりしか経っていないにもかかわらず1歳馬とみなされる。

 マジカルロマンスはこの春ニューマーケットのバンステッド・マナー牧場(Banstead Manor Stud)にいるダンジリ(Dansili)と 種付けを予定していたため、この仔馬はこの牧場で生まれた。バンステッド・マナー牧場で他の牧場の牝馬を出産させることはめずらしいのだが、マジカルロマ ンスの場合は高額であるために特別な扱いをした。

 この仔馬は南半球に送られて調教されるかもしれない。そこでは、遅く生まれた当歳馬とみなされ、彼女本来の年齢のレースに出走できる。

 この事例をめぐり産駒に関する議論が再発し、1月初めにロンドンで開催されたサラブレッド・ブリーダーズ・アソシエーション(Thoroughbred Breeder’s Association:TBA)の年次総会で、フィリップ・フリードマン(Philip Freedman)議長はこの事例を議題として取り上げた。

 タイミングよくアメリカのジョッキー・クラブからは、1月初旬の数日に生まれた馬の数が多くなっていることから、出生日が正確に申告されているかどうかを確認するため、12月と1月初旬に生産牧場の抜き打ち検査を実施したとの報告があった。

 


[Peacemaker 2007年2月号 「A pre-January foal for record-breaking mare」]


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