ドバイの投資会社、ファシグ・ティプトン社を買収(アメリカ)[その他]
アブドュラ・アル・ハッバイ(Abdulla Al Habbai)氏が率い、ドバイを拠点とするシナジー・インベストメンツ社(Synergy Investments Ltd.: SIL)は、このほどファシグ・ティプトン社(Fasig-Tipton Co.: FTC)を買収する契約を結んだ。
アル・ハッバイ氏は、「FTCを買収することを嬉しく思います。FTCは長年にわたり北米のサラブレッド産業の発展に寄与した歴史を持ち、近年著しい成長を遂げました。私たちは今後ともこの成長を維持し、さらに優れたサービスを提供できるものと信じています」と語った。
アル・ハッバイ氏は、ラシド・ビン・モハメド・アル・マクツーム(Sheikh Mohammed bin Rashid al Maktoum)殿下と親しい間柄である。同殿下は、周知のとおりドバイの君主で、ゴドルフィン・レーシング社(Godolphin Racing)と世界的に生産事業を展開しているダーレー社(Darley)の所有者である。
FTCのD.G.ヴァン・クリーフ(D.G. Van Clief Jr.)会長は次のように語った。「ダーレー社の首席サラブレッド仲買人ジョン・ファーガスン(John Ferguson)氏は、SILが我が社の買収に関心を示していると持ちかけてきました。合意には、ヘッティンガー(Hettinger)一族が株式の過半数を取得した1991年以来、FTCの事業発展の要因となった“公正、ファンへの奉仕および競馬産業への貢献”という経営理念を踏襲することが含まれています。この経営理念の踏襲は、ジョンと彼の子息ビル・ヘッティンガー(John and Bill Hettinger)両氏、そして役員全員にとって、この取引に合意するための重要なポイントでした」。
北米最古のサラブレッドのセリ会社であるFTCは現在、レキシントン、サラトガ・スプリングス、ニューヨーク、ティモニアム、メリーランド、マイアミ、グランド・プレイリー、テキサスで市場を開設している。
ファーガスン氏は声明の中で、「SILはヘッティンガー一族の支援によってFTCが築いてきた資産をさらに発展させることを望んでおり、現在のスタッフと経営陣を維持し、滞りなく新体制に移行できるように準備しています。さらに、SILは今後、より高水準の顧客サービスと北米の競馬と生産の振興のための新しい取り組みに投資することを計画しています」と述べた。
[thoroughbredtimes.com 2008年4月10日「Synergy Investments Ltd. acquires Fasig-Tipton Co.」]