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海外競馬ニュース
2008年05月22日  - No.20 - 3

48時間前出馬投票によって賞金40万ポンド加算(イギリス)[開催・運営]


 アットザレーシズ社(At The Races:Atr)とレーシングUK社(Racing UK:RUK)は英国競馬の映像を海外に販売している。この事業の収益から馬主、調教師、騎手および厩務員に対する支払いが始まった。

 この支払いは、すべての平地競走において48時間前出馬投票を継続するために、ホースメンズ・グループ(Horsemen’s Group)とAtr・RUKとの間で、2007年11月に締結された3年契約の条項に基づくものである。

 40万ポンド(約9600万円)が、Atr系列競馬場とRUK系列競馬場に平等に分配され、特別出走奨励金や賞金加算の形で支払われる。ホースメンズ・グループのポール・ディクソン(Paul Dixon)会長は4月27日、「私たちに支払われるのはそれほど大きな金額ではないかもしれません。しかし、今後海外で英国競馬の人気が高まれば皆が恩恵を受け、競馬産業の発展に寄与するでしょう」と述べた。

 RUK系列競馬場は、合計117競走の出走奨励金として平地シーズンを通じて20万ポンド(約4800万円)を供給することを決定した。これは馬主協会(Racehorse Owners’ Association: ROA)、調教師全国連合会(National Trainers’ Federation)、職業騎手協会 (Professional Jockeys’ Association)、サラブレッド生産者協会 (Thoroughbred Breeders’ Association)のウェブサイト上に掲載されており、今後詳細が紹介される予定である。

 Atr系列競馬場については、特定競走への賞金が加算される。内訳はアリーナレジャー社(Arena Leisure)所有の競馬場に10万ポンド(約2400万円)、アスコット競馬場(Ascot)およびノーザン・レーシング社(Northern Racing)所有の競馬場に各5万ポンド(約1200万円)となっている。

 48時間前出馬投票は2006年の中頃に導入されたが、メリットよりデメリットが上回るとして、調教師から厳しい批判が寄せられたにもかかわらず、全平地競走への拡大が決定した。

 合意には各年の中断条項が規定されており、海外の放送会社および賭事運営会社からの映像料収入が予算額を大幅に下回った場合に発動される。

 ROAの会長でもあるディクソン氏は、次のように付け加えた。「この合意の結果、いまや競馬の全部門が48時間前出馬投票から恩恵を受ける状況にあります。これは産業の協調力を示す証です。また、ホースメンズ・グループが馬主と産業の力を結集させる積極的で価値の高い団体であることも示しています。ホースメンズ・グループがなければ、今回の件は達成できなかったでしょう」。

 Atrの最高責任者マシュー・イミ(Matthew Imi)氏は、「48時間前出馬投票を促進するために競馬界が行っている努力を高く評価します。英国競馬の映像を海外で販売できるようにしてくれたのですから」と述べた。

 「これは長期に及ぶ計画的プロセスですが、今後の収入が増大するでしょう」。

 RUKの最高経営責任者サイモン・バザルゲット(Simon Bazalgette)氏は「英国競馬の映像を海外で販売するうえで48時間前出馬投票は不可欠です。ですから、海外の新たな提携先から利益が流れ込んでくることを英国競馬界が認識し始めたことは、喜ばしいことです」と付け加えた。

By Howard Wright
(1ポンド=約240円)

[Racing Post 2008年4月28日「Payment of £400,000 from 48-hour declarations reaches the courses」]


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