ソールズベリー競馬場、再度の定刻前発走の不祥事(イギリス)[その他]
5月22日夕刻、ソールズベリー競馬場で第1競走が定刻より3分ほど早く発走し、今シーズンも相変わらず愚かしいことが起きている。
バスウィック・タイヤーズ・シリーズ競走(Bathwick Tyres series)の一環である女性騎手ハンデキャップ競走の発走予定は6時10分であったが、発走委員のマーヴィン・スミス(Mervyn Smith)氏は出走馬を早めに枠入れし、6時7分8秒に発走させた。
馬券を買い損なった賭事客も少しいたが、勝馬チャーリーデルタ(Charlie Delta)の関係者は、レースが有効と認められたので損害をこうむらなかった。
有給裁決委員のウィリアム・ナンレイ(William Nunneley)氏は、「定刻前発走の原因を調査し、報告書を英国競馬統括機構(British Horseracing Authority:BHA)理事会に提出する予定です」と語った。
この出来事は、馬場状態悪化のため5月19日と20日の開催が中止された2日後に生じた。困ったことに、5月18日にも不祥事が起こっている。フェイクナム競馬場で大本命馬のオーメイヤード(Oemeyade)に騎乗したサム・トーマス(Sam Thomas)騎手が走路を間違えてしまったのである。
今回のような定刻前発走事件が2、3年前に起きていたら、当時のルールは、“いかなる競走も(定刻)30秒以上前の発走は無効とする”という厳しいものであり、16頭立競走のすべての賭事も、4着以内に入線した馬への賞金の支払いも無効となり、競馬界は失態に動揺しただろう。
BHAの広報担当ポール・ストラサーズ(Paul Struthers)氏は、「2005年4月に開催手順が、“定刻前の発走は状況によっては無効とされる場合がある”と改正されました。定刻前の発走という理由のみでレースを無効にすべきだとは思いません」と語った。
By Bruce Jackson
[Racing Post 2008年5月22日「Another day, another mishap as Salisbury makes an early start」]