事務総長エマニュエル・ブール氏、半年でフランスギャロを去る(フランス)[その他]
2008年初めにルイ・ロマネ(Louis Romanet)氏の後任として、フランスギャロ(France Galop)の事務総長に任命されたエマニュエル・ブール(Emmanuelle Bour)氏は、6月末に辞職することになった。
エドゥアール・ド・ロートシルト(Edouard de Rothchild)氏が会長を務めるフランスギャロの役員会はフランス・ダービーの翌日である6月2日、事務総長の辞職を承認した。
数週間前から、組織内の仕事の流れと組織のトップであるエマニュエル・ブール氏の役割について、噂がフランスギャロの中を駆け巡っていた。ブール氏は、前職が国立種馬場(Haras Nationaux)の所長であり、2007年春にこの“公的機関”から“民間団体”のフランスギャロに移った。そのあと2007年末までの8ヵ月間をルイ・ロマネ氏からの事務引継ぎと訓練の期間として費やしたあと、ブール氏は2008年初めからひとり立ちして事務総長の職務を遂行していた。
しかし、事務総長補佐のティエリー・デレグ(Thierry Delegue)氏との反りが合わず、期待どおりの協力体制ができなかったという“うわさ”が広がっていた。このデレグ氏はブール氏と同じ国立種馬場の職員であったほか、パリ・グリニョン国立農学院(INA-PG)と国立農村工学・河川・森林学校(l'Ecole nationale du genie rural des eaux et forets: ENGREF)で同期生でもある。
そのうえブール氏はフランス競馬の市場開放問題の責任者とされ、当初からその職務の範囲が広がっていた。
ロートシルト会長は関係者との慎重な検討の結果、公式発表のみとし、一切コメントを加えなかった。公式発表は次のとおりである。「現事務総長(ブール氏)の職責は本日限りとされ、賭事市場開放の新たな状況への取り組みは次の事務総長に委ねられます。市場開放の影響に関する役員会は6月23日に延期します」。
6月2日の役員会でも、ブール氏の辞職の公式的な理由は封印されたまま明らかされることはないだろう。
すでに、ブール氏の後任についての憶測が飛びかっている。その1は、後任を置かず、現在の組織の中で責任を分担するだろうという憶測である。これはシュヴァルフランセ(Cheval Français 速歩競走協会)が採用している方法である。その2は外部からの採用するだろうという憶測で、元サンリス副知事で、現在は財務大臣エリック・ヴォルト(Eric Woerth)氏の顧問であるユベール・モンザ(Hubert Monzat)氏の呼び声が高い。
By Francois Hallope
[Paris Turf 2008年6月2日「Emmanuelle Bour va quitter France Galop」]