騎手がサウナで発火事故に遭遇(イギリス)[その他]
見習い騎手のピエトロ・ロメオ(Pietro Romeo)騎手は7月5日、ヘイドック競馬場の検量室付属のサウナの中で、炎を浴びるという特異な事故に遭遇したが、辛うじて重傷を免れた。
先週、オッズ67倍の馬に騎乗しミルトン・ブラッドリー(Milton Bradley)調教師に勝利をプレゼントしたロメオ騎手(25歳)だが、この事故で3週間の安静が必要と診断された。同騎手は取材に応じ、苦しい体験について説明し、事故発生から病院に運ばれるまでに2時間も待たされ、まるで忍耐力を試されているような状況でしたと述べた。
21歳まで馬に騎乗したことがなく、以前は会計助手をしていたロメオ騎手は、「ちょっとショックでした」と語った。
同騎手は次のように説明した。「もっと簡単に発汗を促す方法はないかとバレットの1人に尋ねたところ、彼は精油(芳香揮発性の油)をくれました。それを体にすり込めば良いのか、石の上にかければ良いのか分かりませんでした。バレットはこの精油は石の上にかけるためのものだと言いましたので、キャップに10 mlほど入れました」。
「実は、その精油は薄めて使わなければならなかったのです。私がそれを石の上に振り掛けるやいなや、炎が上がりました。私は体毛が毛深いため、炎が私に燃え移りました」。
「幸いにも、深刻な事態にはなりませんでした。第3度(最も重症)の火傷ではなく、皮膚移植の必要もありませんでした。しかし、私の乳首は赤むけになり、左右の胸から踵までの皮膚が治るまで3週間かかり、皮膚が本来の色に戻るには1年かかるそうです」。
「最も毛深い部分に関しては、毛が皮膚を守ってくれたので、実際あまり影響はありませんでした」。
ブラッドリー調教師は、正午まで救急車が到着しなかったことにイライラしたと述べ、馬場取締委員のカークランド・テルライト(Kirkland Tellwright)氏は、医師や救急車が必要かどうかはっきりしなかったため競馬場の対応が遅くなった事を認めた。
テルライト氏は、「我々は状況を理解するのに少し手間取りました。電話してから救急車が来るまでしばらくかかりました。救急車はもっと早く来られたはずです」と述べた。
By Lee Mottershead
[Racing Post 2008年7月6日「Jockey in freak sauna accident」]