第4四半期の賞金を減額(イタリア)[開催・運営]
2008年10〜12月の間、イタリアの競馬の賞金額は38%削減される。ただしグループ競走の賞金額は据え置かれる。
リステッド競走の総賞金額は生産者賞を含めて、6万1600ユーロ(約985万6000円)から4万4000ユーロ(約704万円)に減少する。2シーズン前のリステッド競走の平均総賞金額は、6万9300ユーロ(約1108万8000円)であった。
賞金額は2008年9月末まで現行レベルで維持される。その他の変更として、8月17日からサラブレッド競走と繋駕競走の1日の競走数を1レースづつ減らこととなった。
このような第4四半期の大幅な削減は、当初予算を11%削減する決定をしたことに伴い必要となった。
賞金の原資となる売上げは、ここ数年減少している。2008年1〜7月の売上げは、期待はずれであった前年同期の売上げを5%下回っており、8月前半については、9.88%も下回っている。
8月14日イタリアの競馬統括機関(UNIRE:Unione Nazionale Incremento Razze Equine)の本社(ローマ)で開催された会議の席上、馬主と競馬場は激しく反発するだけで、前向きな姿勢はほとんど見せなかった。
UNIREの措置に反対する馬主と競馬場は、現在イタリアが経済不況に陥っており、2008年第2四半期にはマイナス成長が報告されている中で、政府の緊急援助を当てにしているが、それは歯の妖精に対するお願いのようなものである。(訳注:子どもが抜けた歯を枕の下に置いて寝ると、夜中に妖精がこっそりとその歯をもらいに来て、お礼としてお金を置いていくという言い伝えがある)
UNIRE は、1日の競走数を1レースづつ減らすことを提案したが、さらにそれを上回る措置については競馬場の判断にゆだねることとした。ただし、その場合の条件は、1日の総賞金額を3万ユーロ(約480万円)以上とすることである。
8月15日のUNIREの声明によれば、UNIREの措置に反対する馬主と競馬場はストライキを行わず、9月に政府の介入があることを期待している。
By Racing Post staff
[Racing Post 2008年8月15日「Cut in budget leads to reduction in Italian prize-money」]