カリフォルニアの騎手がセイフティーバイザーを着用(アメリカ)[その他]
クッショントラック馬場の水はけ問題があるにもかかわらず、サンタアニタ競馬場での競馬が継続されている。カリフォルニアの騎手たちは、先行馬が蹴りあげる砂の容赦ない顔面攻撃から顔を保護するために、プラスチック製のセイフティーバイザーを着用している。
騎手組合(Jockey’s Guild)の代表ダレル・ヘア(Darrell Haire)氏の話によれば、騎手が使うゴーグルの上から装着する、オートバイ用ヘルメットのバイザー部分に似た形のプラスチック板のシールドが、南カリフォルニアの騎手達によって使い始められ、そのバイザーも急ピッチで増産されているとのことだ。
ヘア氏は、「サンタアニタ競馬場が困っていることは承知しているので、われわれは騎乗を継続する努力を通じて経営陣に協力しています。その一方で、騎手たちを保護する必要があります」と述べた。
2007年最優秀騎手エクリプス賞(Eclipse Award for Outstanding Jockey)の筆頭候補、ギャレット・ゴメス(Garrett Gomez)騎手は、2007年12月にクッショントラックに粗砂が混ぜられた後、馬場からの容赦ない砂の跳ね返りが増えたため、バイザーを着用し始めたと語った。砂は経営陣が馬場の水はけ問題改善のために混ぜたものである。
ゴメス騎手は、「走路には粗砂や細かい石が混ぜられています。ですから、顔を保護するものが必要なのです。砂が顔を刺す様に飛んでくるのです」と述べた。
馬のなかにも、刺すような砂の跳ね返りを嫌がる馬もいるという。
栄誉の殿堂入りを果たしたマイク・スミス(Mike Smith)騎手やジョージ・ウルフ賞(George Woolfe Award)を獲得したジョン・コート(Jon Court)騎手もバイザーを使っており、他の騎手もバイザーの供給が追いつくにつれ採用しつつある。サンタアニタで働くバレット(騎手の介添人)によると、バイザーを作るためのプラスチックは材料不足の状況だという。
様々な競馬場において、土の塊りの跳ね返りがあるときに騎手のあいだでシールドが使われていることは知られているが、サンタアニタ競馬場でそのような措置を採用しなければならないということは記録上初めてのことである。
ヘア氏は、「このような種類のシールドを実際に見たのは初めてです。これは急場しのぎのようなものです」と述べた。
By Claire Novak
[thoroughbredtimes.com 2008年1月12日「CA Jocks Make Safety Visors」]