海外競馬ニュース
2009年07月23日 - No.29 - 1
薬物規制標準化委員会、全国検査基準を適用(アメリカ)[獣医・診療]
薬物規制標準化委員会(Racing Medication and Testing Consortium: RMTC)は全国検査基準(national laboratory standards)の適用を始める。これにより米国内の検査手順は大幅に変更される。
この薬物検査制度の改革の内容は、全国検査基準の適用、検査機関の認定および第三者によるチェックである。この改革はRMTCのアラン・フォアマン (Alan Foreman)副会長が2008年8月に、競馬関係の問題を討議するジョッキークラブ円卓会議(Jockey Club’s Round Table Conference)で勧告した。
フォアマン副会長は、「RMTCは、全国検査基準を定め、それに則して検査を行う検査機関を認定することとし、実際に認定作業を始めました。これは、独 立の第三者が馬薬物検査機関をチェックするという、競馬産業にとってまったく新たなシステムを導入しています。この取組みは画期的であり、いずれは米国の 薬物検査の様相を変えるでしょう」と語った。
RMTCはこの改革を、薬物検査の30年の歴史において最も顕著な変化であると表現し、ここ10ヵ月以上の前例のない共同作業の成果であると述べた。
科学者、競馬界の獣医師および役員で構成する作業部会がRMTCのこの取組みをリードしている。作業部会のメンバーは、次のとおりである。
(1) | RMTC副会長でサラブレッド・ホースメンズ協会(Thoroughbred Horsemen’s Association)会長兼最高経営責任者のフォアマン氏 |
(2) | カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board)のリック・アーサー(Rick Arthur)博士 |
(3) | キーンランド協会(Keeneland Association)のロジャーズ・ビーズリー(Rogers Beasley)氏 |
(4) | アンチドーピング研究所(Anti-Doping Research Laboratory)のドナルド・カトリン(Donald Catlin)氏 |
(5) | アイオワ州立大学競馬化学プログラム(Racing Chemistry Program at Iowa State University)のウォルター・ハイド(Walter Hyde, V.D.L.)博士 |
(6) | 北中米競馬委員会協会(Association of Racing Commissioners International)代表のダンカン・パターソン(Duncan Patterson)氏 |
(7) | フロリダ大学獣医学部競馬研究所(Florida College of Veterinary Medicine Racing Laboratory)のリチャード・サムズ(Richard Sams, Ph.D.)博士 |
(8) | ペンシルヴァニア大学獣医学部ニューボルトンセン ター(University of Pennsylvania School of Veterinary Medicine’s New Bolton Center)のローレンス・ソーマ(Lawrence Soma, V.M.D.)博士 |
(9) | カリフォルニア大学デーヴィス校ケネス・L・マ ディ馬分析化学研究所(Kenneth L. Maddy Equine Analytical Chemistry Laboratory at the University of California-Davis)のスコット・スタンリー(Scott Stanley, D.V.M.)博士 |
[thoroughbredtimes.com. 2009年7月6日「RMTC adopts laboratory standards」]