2010年ダービーの特別登録が20%減少 (イギリス)[開催・運営]
エプソム競馬場は12月16日、2010年英国ダービーへの特別登録が20%近く減少したのは、“小規模”馬主が3歳春までの所有馬の特別登録を控えたせいであると述べた。
賞金額が125万ポンド(約2億1250万円)の2010年英国ダービーには、388頭が特別登録した(2009年474頭)。
エプソム競馬場の競走担当理事アンドリュー・クーパー(Andrew Cooper)氏は、近年の3歳馬の特別登録が減少傾向にあることに言及し、2008年のダービー3着馬カジュアルコンケスト(Casual Conquest)が追加登録料7万5000ポンド(約1275万円)を支払って同競走に出走したことを指摘した。
同氏は「近年、1歳時で特別登録する馬主が減少する傾向にあります。2008年においては、一部の小規模馬主が歴史的レベルにある優れた1歳馬をダービーに特別登録しないと決めたようです。所有馬が十分に優良であれば、3歳の4月に追加登録すればよいと考えているようです。1歳時の特別登録料が325ポンド(約5万5250円)であるのに対し、3歳4月の追加登録料は8000ポンド(136万円)です。それでも、2008年は13頭という記録的な数の追加登録がありました」と述べた。
金融引き締めの影響は広い分野に及んでいるが、特別登録への影響は不明である。イギリス馬主協会(Racehorse Owners Association)の最高経営責任者マイケル・ハリス(Michael Harris)氏は12月16日、「この減少について何が作用しているのか分かりません。現在の経済情勢では、完全に安全なものはありません」と述べた。
クーパー氏は、「1歳時から特別登録すれば総額4325ポンド(約73万5250円)と、最も割安です。2010年のダービーでこの方法をとって下さった馬主と調教師に感謝しています」と付言した。
By Turia Tellwright
(1ポンド=約170円)
[Racing Post 2008年12月17日「2010 Derby entries down 20 per cent」]