ブリーダーズカップ出走馬の薬物検査、 すべて陰性(アメリカ)[獣医・診療]
カリフォルニア州競馬委員会(California Horse Racing Board: CHRB)は11月10日、ブリーダーズカップへ出走した馬は全頭、重炭酸塩(TCO2)を含むすべての禁止薬物の検査において陰性であったと発表した。
ブリーダーズカップ出走馬から採取されたすべてのサンプルは、カリフォルニア大学デーヴィス校ケネス・L・マディ馬分析化学研究所(Kenneth L. Maddy Equine Analytical Chemistry Laboratory at the University of California-Davis: マディ研究所)において検査された。サンプルは夜間に搬送され、11月7日(土)のBCクラシック(G1)終了後、24時間以内に検査を開始できたことか ら、11月10日(火)午前にはすべての検査が完了した。
すべての出走馬は血液中重炭酸塩濃度の検査を競走前に受けていた。そして、ブリーダーズカップ全14競走において3着までに入着した馬と裁決委員により無作為に選ばれた馬に、禁止薬物の競走後検査が実施された。
競走後検査は、血液サンプルと尿サンプルの両方で行われた。マディ研究所の標準的な作業手順では、45以上のアナボリックステロイドと数百もの禁止薬物について検査が行われる。
所定の検査に先立って、ブリーダーズカップに予備登録していた馬の25%が無作為に選ばれ、調教中検査を受けていた。調教中検査のために採取されたサン プルは、米国馬のものはすべてマディ研究所で分析され、海外馬のものはフランス、イギリス、アイルランドの理化学研究所においてそれぞれ分析された。調教 中検査が行われたサンプルは、ブリーダーズカップへの本登録が受け付けられる前にすべて陰性であった。
CHRBの医療担当理事リック・アーサー(Rick Arthur)博士は、「ブリーダーズカップの調教中薬物検査への協力は素晴らしいものでした。これは簡単な仕事ではありませんでした。4ヵ国および4州 の獣医師たちがサンプリングの作業を行い、サンプルが、定められた締め切りまでに4つの国の研究所に確実に届くようにしました」と語った。
[thoroughbredtimes.com 2009年11月10日「Drug tests on Breeders’ Cup horses are clean」]