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海外競馬ニュース
2009年02月26日  - No.8 - 1

フランス場外馬券発売公社 ベランギエ会長の後任は フィリップ・ジェルモン氏(フランス)[その他]


 2009年末、フランス場外馬券発売公社(Pari Mutuel Urbain: PMU)のベルトラン・ベランギエ(Bertrand Belinguier)会長の後継者として辣腕実業家で新技術の専門家フィリップ・ジェルモン(Philippe Germond)氏が就任することになるだろう。このニュースは2月13日、競馬界の優れた情報提供メディアであるジュール・ド・ギャロ紙(Jour de Galop)とジュール・ド・トロ紙(Jour de Trot)により伝えられた。

 情報流出は、フランスギャロ(France Galop)、シュヴァルフランセ(Cheval Français: フランス速歩競走協会)およびPMUの上層部にとっては明らかに不意打ちであり、彼らは2月13日午前、決まり文句のようにノーコメントを繰り返した。誰がどのような目的で情報を漏らしたのかは判然としていない。9月に退職予定のベルトラン・ベランギエ会長は、競馬団体の指導者エドゥアール・ド・ロスチャイルド(Édouard de Rothschild)フランスギャロ会長およびドミニク・ド・ベレーグ(Dominique de Bellaigue)シュヴァルフランセ会長の同意を得て、後継者を選出した。彼らが白羽の矢を立てたのはエコール・サントラル・パリ(École Centrale Paris: 工学・技術系エリート養成のための高等教育機関)出身で、高度・先端技術産業において立身出世してきた52歳のフィリップ・ジェルモン氏である。

 ジェルモン氏の抜擢はその経歴に由来しており、主に2つの点が決め手となった。

 (1) 電話通信分野の市場独占の終末を経験し、その際に主要電話通信会社の1つであるSFR社(Societe francaise du radiotelephone)を発展させたこと。

 (2)ヴィヴェンディ社(Vivendi)、アルカテル社(Alcatel)そしてアトスオリジン社(Atos Origin)という先端技術をよりどころとする企業を次々と統率し、数百万人に上る利用者に安全で質の高いサービスを提供しており、PMUも、賭事受付において積極的で時代の最先端を行く賭事提供会社であり続けるという同様の課題を抱えていること。

 ベランギエ会長の在任中に、PMUは遠隔賭事サービス提供の分野で大きな遅れを取り戻した。2000年代初め、多くの競馬ファンは午後の競馬の馬券を午前中に購入しなければならず、払戻金を得られるのはその翌日であった。しかし今日では、時間と場所を問わず、さまざまなメディア(インターネット、電話、携帯、ケーブルテレビ、衛星放送)を利用して、発走数秒前まで賭事を行うことができる。

 賭事市場の開放が発表され、実施細目が決定されれば、競争相手である他の賭事業者が遠隔賭事市場に進出してくるので、ジェルモン氏はこの分野で手腕を発揮するだろう。

 ジェルモン氏の選出は政府の承認を得ている。同氏が踏まなければならない手順は、4月に予定されている総会で競馬団体の49人の会長とPMUの他の役員から最終的な認証を得ることである。しかし、これはシュヴァルフランセとフランスギャロの会長の権威を反映するので、レース結果はすでに見えている。

By Francois Hallope

[Paris Turf 2009年2月14日「Le PMU se choisit un nouveau patron」]


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