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海外競馬ニュース
2010年01月07日  - No.1 - 2

シャンティイ競馬場、ファイバーサンド馬場敷設へ(フランス)[その他]


 2010年のシャンティイ競馬場での開催日数は、2009年における開催日数(24日)のほぼ半分の13日となる。しかし、2011年の開催日数はおそらく2010年の3倍(2009年の1.6倍)となるだろう。その理由は、2010年のファイバーサンド馬場の敷設工事に6ヵ月を要し、その後この馬場が2011年初めに年間を通して使用可能となるからである。

 2010年6月〜7月のG1日曜開催の最後を飾るジャン・プラ賞(7月4日)の翌日、シャンティイ競馬場はしばらく扉を閉ざし、不測の事態がないかぎり、2011年1月には再び扉が開かれる。その折には、芝馬場の内側に新たなファイバーサンド馬場がお目みえする予定である。なお、ファイバーサンド馬場は1〜2コーナーの中間から3コーナーに向けて設けられているコースの内側に敷設されることから、正確な楕円ではなく、洋ナシ形になる。

 シャンティイ馬複合施設の所長であるマチュー・ヴァンサン(Mathieu Vincent)氏は、「我々の競馬場と周辺施設は、バティマン・ド・フランス(Batiments de France 訳注:政府公認の建築家がフランスの歴史的遺産や景勝地の指定・登録の審査などを監督する機関)や、環境に関して権限を持つ決定機関によって歴史的建造物の1つに指定されています。そこで、ファイバーサンド馬場の色調についても“周辺の森の雰囲気”にマッチする抑えたものにすることで工事計画の承認が得られました」と述べた。2010年7月開催後に本格的な敷設工事が開始されるが、競馬場が立地するコンデ家ゆかりの歴史的な土地の自然の起伏とファイバーサンド馬場をぴったり馴染ませるために、2010年1月〜6月にも予備的な工事が行われる。これらの一連の工事の影響で施行することのできない12日間ほどの開催は、さまざまな代替競馬場で施行される。

 手続が次々と進み具体化の段階に入っている現在において、行政的な許可を得る手続きが遅れている案件の1つは、競馬場への30馬房の追加工事である。ヴァンサン氏は次のように語った。「シャンティイ競馬場にはわずか80馬房しかありません。その既存の馬房さえ場合によっては重大な影響をもたらす疫病の危険があり、それを最小限に抑えるため、改築する必要があります。また、馬房に強い日差しが差し込むようになっている(編集註:ストレスを募らせる馬がいるとして、競馬関係者から抗議の声が多く寄せられている)ことから、馬房前の通路に屋根をかけることを検討しています。この通路は馬がすれ違うことなく行き来できる作りになるでしょう」。

 さらに、馬運車からの乗り降りのために安全が確保されたスペースが用意される。ヴァンサン氏は、「現在の馬運車への乗降場所は観客の入場門の傍にあるため、人馬に危険があります」と語った。

By Gérard de Chevigny

[Paris Turf 2009年11月29日「Compte a rebours lancé pour la PSF」]


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