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海外競馬ニュース
2010年03月18日  - No.11 - 2

コートスター、ゴールドカップのタイトルを守ることができるか(イギリス)[その他]


 ポール・ニコラス(Paul Nicholls)調教師は2月24日、コートスター(Kauto Star)の3回目のチェルトナムゴールドカップ(G1)優勝達成と障害競走の伝説の殿堂入りを阻止するためには、デンマン(Denman)あるいは他の馬が歴史に残るようなパフォーマンスを見せなければならないだろうと予測した。

 12人ほどの撮影隊を引き連れてディッチートにあるマナーファーム・ステーブルズ(Manor Farm Stables)を不意に訪れた取材陣に対して、同調教師は「コートスターは万全の状態でチェルトナムに向かいます」と語った。

 「コートスターがケンプトン競馬場で施行されたキングジョージ6世チェイス(G1)で成し遂げたことは素晴らしいことであり、これまでで最高の状態でチェルトナムに戻ることになるでしょう。彼が勝つ見込みについては、彼の鎧には一分のすきも見当たりません。彼は無敵です」。

 「ゴールドカップの競走ペースが速いほど、コートスターにとって良いでしょう。私はキングジョージ6世チェイスの後、もしこの競走が4マイル(約6400 m)ではなくチェルトナムゴールドカップの競走距離3マイル1/4(約5200 m)で施行されていたとすれば、コートスターは36馬身差ではなく56馬身差をつけて勝っただろうと言いました」。

 ニコラス調教師は次のように続けた。「過去2回のゴールドカップ優勝は重馬場で達成されましたので、馬場状態は今や問題ではありません。12月26日のキングジョージ6世チェイスで過去最高のパフォーマンスを成し遂げたときの馬場も非常に粘着性のあるものでした」。

 現チャンピオンのコートスターをステップレースで使わずにチェルトナムに戻すことをずっと計画していた一方(スポンサーのトート・スポーツ社は同馬の優勝に4対6のオッズをつけている)、ニコラス調教師はニューベリ競馬場で施行されたエーオンチェイス(G2)でのデンマンの走りは“彼を非常に成長させ、私たちが望む段階にまで彼を成長させた”と述べた。

 同調教師は、2頭の傑出した障害馬の待ち望まれた熱戦が繰り広げられるのを22日後に控えて、“デンマンを見限るのはばかげたことだ”と警告した。

 ニコラス調教師は「デンマンはニューベリ競馬場で走った時はまったく準備ができた状態ではありませんでした。このときの失敗を別にすれば、私はデンマンに満足しています。もしこのことが起こらなかったら、彼がエーオンチェイスを勝っていたのは分かりきったことです」と強調した。

 「したがって、エーオンチェイスでのデンマンの走りをもとにして、彼のゴールドカップ優勝のチャンスを見限っている人々は、覚悟しておいたほうが良いでしょう」。

 「彼が22ポンド(約10 kg)差のハンデを背負ってG1馬ホワットアフレンド(What A Friend)を破ったのはつい最近の11月であったことを思い出してください。それで十分です」。

 これらの言葉は、過去50年で最大の直接対決として、コートスターとデンマンとの3回目の対戦の宣伝に躍起になっているスポーツ市場のリーダー達の耳には、心地よい音楽のように聞こえるだろう。

 ニコラス調教師は、3月19日がコートスターとデンマンの最後の対決になるべきという理由はないと述べた。

 同調教師は、「もし私たちが彼らを過度に出走させなければ、2011年に彼らがチェルトナムに戻ってこないことはないでしょう」と述べた。

 今年スタンジェームズ社(Stan James)が2月24日にオッズ13倍から11倍へと下げた3番人気であるインペリアルコマンダー(Imperial Commander)は、1999年のモアビジネス(More Business)、2007年と2009年のコートスター、2008年のデンマンに続いて5回目のゴールドカップ優勝を手にするのに当たり、最も大きな障害となりうるだろうとニコラス調教師は述べた。

 ニコラス調教師が優勝を手に入れれば、プリンスリージェント(Prince Regent 1946年)、アークル(Arkle 1964-66年)およびフォートリニー(Fort Leney 1968年)でチェルトナムゴールドカップを制した伝説的なトム・ドリーパー(Tom Dreaper)調教師とともに、勝鞍を最も多く生み出す調教師として位置づけられるだろう。

 クライヴ・スミス(Clive Smith)氏所有のコートスターがゴールドカップでのもう1つの勝利を収めれば、同馬はこれまでゴールドカップを3回制した名馬コテージレイク(Cottage Rake)、アークル、ベストメイト(Best Mate)の仲間入りをすることになる。

 ゴールデンミラー(Golden Miller)は5回同競走を制したが(1932年〜1936年)、ゴールドカップがグランドナショナルのトライアル競走であった頃で、現在のように障害競走の最高峰のレース(Blue Riband)ではなかった。

By Ben Newton

[Racing Post 2010年2月24日「Kauto looks bombproof in Gold Cup - Nicholls」]


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