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海外競馬ニュース
2010年05月13日  - No.19 - 2

ロマネ氏、鞭使用が安全理由に制限されると予測(国際)[開催・運営]


 元フランスギャロ(France Galop)事務総長ルイ・ロマネ(Louis Romanet)氏は4月12日、今後5年以内に主要競馬国は方向修正の目的以外の鞭使用を禁止することになるだろうと述べた。

 ロマネ氏は、「馬の入着順位を良くするために鞭を使用することに対する大衆の否定的な感じ方を考えれば、今後鞭の使用は、馬がいわゆる斜行をした場合など事故回避の目的に限定されることになるでしょう」と述べた。

 同氏は次のように続けた。「このことは明日起こるわけではありませんが、テレビ画質の向上が大衆の感じ方に影響をあたえているため、競馬界が今後検討しなければならない事柄です」。

 「このことが現実となるためには、いくつかの決断と、さまざまな競馬学校から競馬界に入ってくる若者たちへの指導が必要でしょうが、私はこれが5年以内には起こると考えています」。

 ロマネ氏は、動物愛護に関するパネル討論会において、IFHA(国際競馬統轄機関連盟)の会長として演説した。

 馬愛護問題に取り組み、情報を交換し、優良実践例を奨励し、馬愛護団体と話し合うことで特定の問題への一般の関心を高めるために、IFHAが先日BHA(英国競馬統轄機構)のティム・モリス(Tim Morris)氏を委員長として迎え馬愛護委員会を立ち上げたと同氏は指摘した。

 IFHAがこれまでに取った措置の1つは、鞭使用を禁止する実例をリストアップすることによって、“安全、方向修正あるいは励まし”のための虐待にならない鞭使用が行われるようにしたことであると同氏は述べた。

 しかし、同氏は競馬統轄機関がより踏み込んだ措置を取るべき時がいずれ来るだろうと述べ、危険な状況においてしか鞭が使用できないノルウェーの規則への注目を促した。

 ノルウェーで採られている措置をロマネ氏が強調したことに対して、オーストラリア・サラブレッド生産者協会(Thoroughbred Breeders Australia)のCEOピーター・マクゴラン(Peter McGauran)氏からは、冷笑的な反応があった。

 オーストラリア競馬評議会(Australian Racing Board)が最近導入した変更によって鞭使用ルールは“理に適った調和に到達した”と述べたマクゴラン氏は、「ノルウェーの有名な競馬統轄機関が規範を制定しようとするのはすごいことです」とひやかした。

By Howard Wright

[Racing Post 2010年4月13日「Romanet: Time will come when whip is confined to safety use」]


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