ニューマーケットの開発反対グループ、計画の公開審査を歓迎(イギリス)[その他]
ニューマーケット調教センターの近くに住宅1200軒を建設するというテディ・ダービー卿(Lord Teddy Derby)の計画に反対する人たちは、“市議会の核心的戦略”について近々、公開審査を丸1日行うというフォレストヒース市議会(Forest Heath District Council)の決定を歓迎した。
この特別な“ニューマーケット・デイ”は、ミルデンホールにある市議会の事務所で1月7日に開催される予定であり、これは、タタソールズ社 (Tattersalls)、ダーレー社(Darley)、ゴドルフィン社(Godolphin)、ニューマーケット調教師連合会(Newmarket Trainers Federation)、ニューマーケット歴史的建造物保護活動団体(Save Historic Newmarket Action Group: SHNAG)などの団体から圧力がかけられ続けたことをうけて設定された。
2009年11月には、市議会の核心的戦略が適切かどうかを検討するため、国務大臣により、ポール・クライセル(Paul Crysell)氏が独立した検査官に任命された。同戦略文書はダービー卿の計画を含んでおり、2009年9月に政府に提出された。
4週間はかかる公聴会は、2009年12月15日から開始される予定である。
12月2日、検査官がニューマーケットの重要な場所を視察した際には、ジョン・ゴスデン(John Gosden)調教師とジョッキークラブ・エステーツ社(Jockey Club Estates)のウィリアム・ジッタス(William Gittus)氏が同行した。もし開発にゴーサインが出た場合にはフォードハムロード、バリーロードおよびスネイルウェルロードで増加することになる交通 量のレベルに関する懸念が提起された。
SHNAGのレイチェル・フッド(Rachel Hood)氏は次のように述べた。「フォレストヒース市議会がニューマーケットのために1日を割くということは素晴らしい朗報です。検査官は先日、ニュー マーケットに来た際に、抜け道としてすでに使われているスネイルウェルロードをはじめ交通量の問題について検討するよう促されました」。
タタソールズ社も11月27日、交通量に関する問題について提起した同社の報告書を検査官に提出した。
タタソールズ社によれば、計画コンサルタントであるバートン・ウィルモア社(Barton Willmore)と高速道路コンサルタントであるキャノン・コンサルティング・エンジニアズ社(Cannon Consulting Engineers)がまとめた65ページにおよぶ報告書は、グリーンフィールドにあるハッチフィールド牧場(Hatchfield)の開発および核心的 戦略を準備し提出するフォレストヒース市議会の行為そのものについて、必要性に異議を申立てている。
タタソールズ社のエドモンド・マホニー(Edmond Mahony)会長は次のように語った。「報告書の結果は、ダービー卿が所有するハッチフィールド牧場への住宅1200軒の建設が、ニューマーケットを欧 州の競馬産業の首都として維持していくこととはまったく相容れないものであるという競馬産業全体の見解と完全に一致しています」。
「フォレストヒース市議会は、ハッチフィールド牧場の開発計画に反発があることを十分に認識していますが、相変わらずニューマーケットの主要産業である競馬界の見解を軽視しています」。
「今やフォレストヒース市議会がタタソールズ社の報告書に含まれている専門家の査定について留意することは必要不可欠です」。
By David Milnes
(関連記事)海外競馬ニュース 2008年 No.15「ニューマーケットの遺産を守る戦い(イギリス)」、海外競馬ニュース 2009年 No.38「競馬・生産関係者、ニューマーケットの宅地開発計画に反対 (イギリス)」
[Racing Post 2009年12月3日「Newmarket groups welcome study into development plans」]