アーリントンパーク競馬場、 ステークス競走の賞金を大幅削減 (アメリカ)[開催・運営]
チャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.)が北米に所有する競馬場の1つであるアーリントンパーク競馬場とイリノイ州サラブレッド馬主協会(Illinois Thoroughbred Horseman's Association: ITHA)の理事会は6月11日、2010年の残りの日程において、ステークス競走11レースの賞金額を合計72万5,000ドル(約7,250万円)削減することに合意したと発表した。
この結果、同競馬場で施行されるステークス競走の1つであり、本年9月6日に予定されていたシーオーエリン競走[賞金10万ドル(約1,000万円) グレードなし]は中止となる。しかしすべてのグレード競走の賞金レベルは、そのステータスを維持するには十分であると同競馬場の役員は述べた。
賞金を削減されないのは、6月19日のプレーリーステートフェスティバルに含まれている6つのイリノイ州産馬のステークス競走と、8月21日の国際競馬フェスティバルに施行されるG1競走のアーリントンミリオン、ビバリーDおよびセクレタリアトSの3つである。
この賞金削減が必要となった要因は、アーリントンパークのレースを対象とした馬券の州外での売上げ減少である。
アーリントンパーク競馬場のロイ・アーノルド(Roy Arnold)場長は、声明において、「下級条件競走の賞金の現状維持を図るために、ステークス競走の賞金の調整を行う必要がありました。賞金額を削減することは決して簡単なことではありません。しかし、我々の競馬場に厩舎を構え、日常的に我々の競馬番組を支えてくれているホースマン(生産者、馬主、調教師)に報いるよう、下級条件競走の賞金体系を出来るかぎり健全なものとするために最善を尽くしたいと思っています。これらの調整は、現在の賞金レベルを維持することを可能にするでしょう」と述べた。
ITHAのマイク・キャンプベル(Mike Campbell)会長は、「アーリントン競馬場での馬券売上げは今が最悪であり、今後シーズンが進むに従い事態が改善されていくことを望んでいます。アーリントン競馬場に馬を入厩させているホースマンは、出走頭数を増やすためにここで馬を出走させる義務があります。そのことが馬券売上げ増加につながり、賞金削減を不必要とすることを願います」と語った。
これらの賞金額の変更は、6月後半に予定されている次回のイリノイ州競馬委員会の会合で見直しが行われる予定である。変更される競走は、以下のとおりである。
施行日 | 競 走 名 | 賞 金 額 | 変更後の賞金額 |
6月26日 | アーリントンスプリント |
10万ドル(1,000万円) (+ BC基金5万ドル) |
7万5,000ドル(750万円) (+ BC基金5万ドル) |
7月3日 | アーリントンオークス (G3) | 15万ドル(1,500万円) | 10万ドル(1,000万円) |
7月4日 | シカゴH (G3) | 15万ドル(1,500万円) | 10万ドル(1,000万円) |
7月17日 | アメリカンダービー (G2 芝) | 30万ドル(3,000万円) | 20万ドル(2,000万円) |
7月17日 | アーリントンH (G3 芝) | 20万ドル(2,000万円) | 15万ドル(1,500万円) |
7月17日 | モデスティーH (G3) | 20万ドル(2,000万円) | 15万ドル(1,500万円) |
8月21日 | スターズ&ストライプス (G3 芝) | 15万ドル(1,500万円) | 10万ドル(1,000万円) |
9月4日 | ワシントンパークH |
15万ドル(1,500万円) (+ BC基金5万ドル) |
10万ドル(1,000万円) (+ BC基金5万ドル) |
9月6日 | パッカーアップ (G3 芝) | 20万ドル(2,000万円) | 10万ドル(1,000万円) |
9月6日 | シーオーエリン | 10万ドル(1,000万円) | 中止 |
9月11日 | アーリントン・ワシントン・フューチュリティ (G3) | 15万ドル(1,500万円) | 10万ドル(1,000万円) |
9月11日 | アーリントン・ワシントン・ラッシー(G3) | 15万ドル(1,500万円) | 10万ドル(1,000万円) |
By Blood-Horse Staff
(1ドル=約100円)
[thoroughbredtimes.com 2010年6月12日「Arlington Trims Stakes Schedule by $725,000」]