スクープ6、キャリーオーバーが膨れ上がり記録的な払戻金(イギリス)[開催・運営]
5月22日のスクープ6(Totescoop 6 6重勝馬券)で的中者が一人だけなら、その人はその瞬間に億万長者の地位を手に入れるだけではなく、土曜日の人気馬券の歴史を塗りかえることとなるだろう。
2009年1月に匿名の馬券購入組織が当時の最高記録である154万ポンド(約2億1,560万円)の払戻金を獲得したが、もし5月22日の発売金が、トート社が予測するように100万ポンド(約1億円)以上に増大すれば、この数字は最高記録の地位から陥落すると思われる。
スクープ6の単勝のキャリーオーバーは、5月22日朝の段階で、96万8,299ポンド(約1億3,556万円)である。莫大なキャリーオーバーがあるため、プロの賭事客および2ポンド(約280円)の最低発売馬券を買う大勢の賭事客の両方から強い馬券購入意欲が見込まれており、発売が締め切られるまでに複勝も含めた発売金は200万ポンド(約2億8,000万円)以上に達するかもしれない。
スクープ6は現在、8週間にわたり的中者が出ておらず、ボーナスは41万4,985ポンド(約5,810万円)で、さらに増加することが確実となっている。
5月22日のスクープ6の対象レースは、ヘイドック競馬場のテンプルS(G2)、ヨーク競馬場のグランドカップ(準重賞)の2レースに、これらの競馬場とグッドウッド競馬場で行われるハンデキャップ4レースを加えた6レースである。
これら6レースに全74頭が出走し、チャンネル4で中継される。
トート社のスポークスマンであるジョージ・プリマローロ(George Primarolo)氏は、「6月22日に的中馬券が1枚出れば、その持ち主はその瞬間億万長者となるでしょう。したがって、全国の賭事客が巨万の富の獲得を期待してテレビ画面にくぎ付けとなるでしょう」と述べた。
「5月15日に89万3,000ポンド(約1億2,500万円)以上が賭けられましたので、5月22日に100万ポンド(約1億4,000万円)以上の賭事が行われることが予想されます。それゆえ、1人の的中者が最高記録の払戻金を得ることは確実です」。
「今回のスクープ6の勢いは凄まじいものですので、スクープ6の歴代売上げランキングの10位以内に入ったとしても驚きません」。
スクープ6払戻金 トップ10 | |||
払 戻 金 | 日 付 | 的中数 | |
1 | £1,541,739.50(約2億1,584万円) | 2009年1月31日 | 1 |
2 | £1,519,301.00(約2億1,270万円) | 2007年10月20日 | 1 |
3 | £1,132,657.40(約1億5,857万円) | 2004年11月6日 | 1 |
4 | £1,030,837.30(約1億4,432万円) | 2008年8月16日 | 1 |
5 | £917,021.20(約1億2,838万円) | 2000年1月8日 | 1 |
6 | £878,939.60(約1億2,305万円) | 2004年4月17日 | 1 |
7 | £711,831.40(約9,966万円) | 2008年6月28日 | 1 |
8 | £671,136.90(約9,396万円) | 2009年10月10日 | 1 |
9 | £669,465.30(約9,373万円) | 2009年2月14日 | 1 |
10 | £644,398.30(約9,022万円) | 2009年11月21日 | 1 |
By Graham Green
記録的な払戻金のスクープ6に的中者現れる
6つの対象レースのうちの4レースにおいて一番人気の馬が優勝したため、3月20日以来ずっと繰り越されてきたスクープ6のキャリーオーバーが払い戻されることになり、9人の的中者がそれぞれ16万48ポンド(約2,240万円)を獲得した。
スクープ6が1999年7月24日に発売を開始して以来7番目に高額である134万8,958ポンド(約1億8,885万円)が5月22日に賭けられたので、的中者が1名だったと仮定した場合の払戻金は200万ポンド(約2億8,000万円)以上となっていた。
このことにより、トート社の控除分を差し引いた単勝の発売金は144万434ポンド(約2億166万円)となっていた。そして来週5月29日には61万7,329ポンド(約8,643万円)のボーナスが充てられる。
トート社は、的中者の内訳に非常に満足した。というのは、大口馬券購入を行う組織が含まれることは避けられないが、同時に、一人で2ポンドの馬券を購入したウィリアムヒル社の顧客、そしてロンドンのメイダヴェールの行きつけのベッティングショップで48ポンド(約6,720円)分の馬券を購入したパディパワー社(Paddy Power)の顧客もいたからである。
常連のスクープ6的中者でありプロの賭事客であるハリー・フィンドレー(Harry Findlay)氏は、5月22日に的中させた。そして次のように語った。「私は6万ポンド(約840万円)をつぎ込み、複勝の的中分も含めて17万ポンド(約2,380万円)の払戻しを得ました」。
「しかし、トート社がスクープ6の的中をさらに難しくしたことで、賭事が非常に投機的なものになったことは良いことです」。
「私は今週賭事客を募り、多くの人々がこの賭事に対して600〜1,200ポンド(約8万4,000〜16万8,000円)の分担金を支払いました」。
そしてフィンドレー氏は、「たった9人の的中者しかおらず大きなボーナスが出ましたので、今後大勢の人々がスクープ6を購入したくなると確信しています。私はいつも、このサービスを提供する用意ができています」と付言した。
レーシングポスト紙の予想家サイモン・ターナー(Simon Turner)氏は、240ポンド(約3万3,600円)を賭けて莫大な払戻金を得た。
ターナー氏は、「私は的中させたことを本当に嬉しく思っています。長年私にとっては当てやすい馬券でしたが、今回のは私がスクープ6で的中させた馬券のなかで2番目に大きい払戻額です。私たちは来週の週末、スクープ6をより採算のとれるものにしたいと思っています」と述べた。
6月22日のスクープ6対象レースの勝馬6頭のうち4頭は、1番人気馬あるいは2番人気馬であり、あとの2頭はオッズ10倍とオッズ11倍であったので、前回的中者が出た9週間前の難解なスクープ6とはまったく対照的であった。
30の馬券が最終対象レースにあたるヨーク競馬場での競走まで残り、7頭の馬が賭けの対象となった。そのうち素晴らしい追い込みを見せた2着馬ジギーリー(Ziggy Lee)が優勝すると予想していた馬券は10枚であった。
対象レースには勝ちそうな馬が数頭おり、そのため複勝は6,193枚の的中馬券を出し、払戻金は43.50ポンド(約6,090円)であった。
2010年6月22日のスクープ6馬券の進行状況 | |
第1対象レース後 | 的中馬券:12万3,201枚 |
第2対象レース後 | 2万8,730枚 |
第3対象レース後 | 3,437枚 |
第4対象レース後 | 877枚 |
第5対象レース後 | 30枚 |
第6対象レース後 | 9枚 |
By Andrew Scutt
(1ポンド=約140円)
[Racing Post 2010年5月22日「Scoop6 in line for record payout as rollovers swell pot」]
[Racing Post 2010年5月23日「Massive Pot Scooped」]