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海外競馬ニュース
2010年07月08日  - No.27 - 1

パドック入りの遅れに重い過怠金が科される(イギリス)[開催・運営]


 エイダン・オブライエン(Aidan O’Brien)調教師は、自身が管理するダービー出走馬6頭のパドック入りが遅れ競馬場来場者の苛立ちを引き起こした2009年のような出来事を2010年にも繰り返すならば、重い過怠金のため財布ではなく小切手帳が必要になるだろう。

 BHA(英国競馬統括機構)による見直しを受けて、今後ビッグレースの徹底した時間厳守ルールを守らない調教師は、多額の過怠金に直面するだろう。

 2009年、オブライエン調教師の管理馬は同調教師の要求により場内の厩舎地域で装鞍され、パドックに7分遅れで入ったため、束の間しかお披露目されなかった。このことで、ダービーは公示されていた時刻より8分後の発走となり、同調教師には1頭につき140ポンド(約1万9,600円)の過怠金が科された。しかし今年の平地競走シーズン開始から、G1レースでこの違反を行った場合には、賞金額全体の0.5%に相当する過怠金を科されることになる。つまりダービーの場合には、出走馬1頭につき6,000ポンド(約84万円)以上が科されることになる。

 BHAの開催運営・取締担当理事であるトニー・グッドヒュー(Tony Goodhew)氏は、2010年の厳しい新方針を発表した際、次のように語った。「この罰則の変更は、入場料を支払っている観客にとって、大レースの前に馬をよく見定めることは非常に重要であるという私たちの考えから、なされたものです」。

 「また、指定された時刻に発走できるよう裁決委員によって実行される幅広い戦略を示すものであり、厳しくなった罰則は、すべての馬がすばやくパドック入りすることの重要性を強調しています」。

 エプソム競馬場の馬場取締委員であるアンドリュー・クーパー(Andrew Cooper)氏は、現在のところダービー出走予定馬が厩舎地域で装鞍する要望は受けていないが、パドックとの緊密な連絡を通じて問題の再発が回避されることを望んでいる。

 クーパー氏は、「私たちが実施しようとしていることは、昨年よりも少し広がった無線ネットワークにおいて厩舎地域にスタッフを多く派遣することです」と述べた。

 同氏は次のように付言した。「私たちの観点からすれば、責任はいつも調教師にあるのですが、後から考えれば、たぶん私たちも事前にもう少しやれることがあったと思います。しかし、パドックと厩舎地域とは約400 m離れているので、距離的なことを考えると大変困難です」。

By Graham Green
(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2010年6月2日「Trainers facing big fines if runners are late in parade ring」]


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