賦課金収入減少のためBHAが競馬開催日の職員削減を検討(イギリス)[開催・運営]
BHA(英国競馬統轄機構)により雇用されている競馬開催日の職員数は、6月25日に発表された競馬賭事賦課公社(Levy Board:賦課公社)からの財政支援削減に対処するため、8月1日以降に行われる特定の競馬開催から削減される可能性がある。
賦課公社は、ブックメーカーからの賦課金収入が下落したことを受けて、4月に規制と公正確保のための資金援助を80万ポンド(約1億1,200万円)削減したのに続き、この度同じ項目の資金援助をさらに30万ポンド(約4,200万円)削減する。
その削減目標となるのは、賦課公社が競馬場に支払うとともにBHAが競馬開催日の職員人件費の一部を補填している、1日当たり7,400ポンド(約104万円)の競馬開催費である。
BHAのCEOであるニック・カワード(Nic Coward)氏は6月28日、「私たちはホースメングループ(Horsemen’s Group)と競馬場協会(Racecourse Association)にこの件を伝え、開催費の減少に合わせて私たちが請求する額も低下するだろうと述べました。私たちは影響がもたらされる分野全体に折り合いをつけるでしょう」と語った。
カワード氏は、節約が考慮されている競馬開催日の具体的な対象部門について説明することは避けたが、これまで2人いた有給裁決委員を1人とすることや、全職員が解任されることはないにしてもいくつかの部門の職員が削減されることは予測される。
同氏は、「財政支援の減少は必然的に活動の低下を意味します。そしてすべてのサービスが見直されるでしょうが、私たちは、公正確保が危うくなることはないようにします」と述べた。
BHAは、賞金[210万ポンド(約2億9,400万円)]や職業訓練[6万ポンド(約840万円)]を含め、賦課公社により決定された今年の残りの5ヵ月間における312万5,000ポンド(約4億3,680万円)に相当する削減に関して、競馬開催費以外の部門についても検討している。
カワード氏は、賞金削減に代わるいくつかの選択肢が検討されているが、賦課公社の資金援助は全般にわたって減少することになる見込みであると付言した。
By Howard Wright
(1ポンド=約140円)
[Racing Post 2010年6月29日「Raceday jobs facing cuts as levy funding reduced」]