ハナガン騎手、リーディングジョッキーのタイトル獲得(イギリス)[その他]
ポール・ハナガン(Paul Hanagan)騎手は、リチャード・ヒューズ(Richard Hughes)騎手が11月6日にドンカスター競馬場において勝利数の差を縮めることが出来なかったことから、英国の平地競走部門でリーディングジョッキーのタイトルを初めて獲得した。
ハナガン騎手は、191勝を挙げライバルのヒューズ騎手と2勝差で2010年の平地競走シーズンの最終日に臨んだ。しかしドンカスター競馬場で騎乗した2人はいずれも勝利を獲得できず、その結果ハナガン騎手がトロフィーをさらった。
ハナガン騎手は次のように語った。「多くの人々に感謝しなければなりませんが、私はヒューズ騎手が紳士そのものの態度であったことに感謝したいと思います。彼がどれだけ懸命に取り組んできたか分かっています。私はこれまで彼に多大な敬意を払ってきましたが、今は一段と尊敬しています」。
ハナガン騎手が所属するリチャード・フェイヒー(Richard Fahey)調教師は、「これは素晴らしいことです。まったくの偉業であり、ハナガン騎手が受けて当然の栄誉です」と語った。
ヒューズ騎手は自身の敗北について淡々として、「夢は叶いませんでしたが、私は自分の結果に誇りを持っています。」と語った。
「素晴らしいシーズンでした。タイトルを手に入れられるよう頑張りましたが、今回は私のものにはなりませんでした」。
両騎手は、6ハロン(約1,200 m)で行われた第1レースで素晴らしい騎乗を見せたものの、ヒューズ騎手の方が着順が良く4着に入線した。この競走では、新馬マナアバー(Manaaber)がバリー・ヒルズ(Barry Hills)騎手およびリチャード・ヒルズ(Richard Hills)調教師に1勝を贈った。
ヒューズ騎手は、フェットゥチーネ(Fettucine)に騎乗した第2レースにおいても最善を尽くしたが、シールロック(Seal Rock)の3着に終わった。
ハナガン騎手は第3レースにおいて最も勝利に近づき、騎乗したノーポッピー(No Poppy)が、シルヴェストル・ド・サウザ(Silvestre de Sousa)騎手を100勝ジョッキーにしたシェサスター(Shesastar)の2着となった。
第4レースではハーレー・ターナー(Hayley Turner)騎手が騎乗したホースラディッシュ(Horseradish)が優勝し、また第5レースではセイリドハウス(Ceilidh House)が優勝し、どちらの騎手も5着以内には入らなかった。タイムズアップ(Times Up)が第6レースのノヴェンバーHを制したとき、ヒューズ騎手のリーディング争いは終わった。
第1レースでラショナルアクト(Rational Act)のゲートが開かなかったためスタートできず、平地シーズンの最終日はドラマティックな出足となった。発走委員は即座に旗をあげ、不正発走を知らせた。すべての出走馬が引き返し、2回目のスタートで全頭が競走に参加できた。
2人の騎手の今年のタイトル争いにも拘わらず、パディパワー社(Paddy Power)は、2011年のリーディングジョッキーのタイトル争いにこの2人が残るとは予想していない。同社はライアン・ムーア(Ryan Moore)騎手をオッズ1-1(2倍)の本命と見ており、これにオッズ3-1(4倍)でキーレン・ファロン(Kieren Fallon)騎手が続き、ハナガン騎手には4-1(5倍)、ヒューズ騎手には7-1(8倍)のオッズが付けられている。
By Paul Eacott
[Racing Post 2010年11月6日「Hanagan picks up title as Hughes draws blank」]