競馬開発のための共同事業体が誕生(中国)[その他]
11月10日にインターナショナルエクワイン社(International Equine Group: IEG)と天津国営農場集団(Tianjin State Farms Agribusiness Group Co.)が調印式を行い、ドバイのメイダン競馬場をモデルとした“天津競馬城(Tianjin Equine Culture City)”の開発の陣頭指揮を執る新しい共同事業体が公式に誕生した。
華之傑馬業有限公司(Hua Zhi Jie Horse Industries)と称されるこの共同事業体は、天津を拠点とするだろう。IEGは、メイダン競馬場とマレーシアを拠点とするTAK設計コンサルタント公司(Teo A. Khing Design Consultants)の傘下の投資会社であり、華之傑馬業有限公司は中国政府により所有されている団体である。
この調印は、中国における統合された馬産業を発展させるに当たり、華之傑馬業有限公司の設立を目指していた両団体の2年におよぶ努力が結実したものである。
メイダン競馬場は報道発表において、「ドバイワールドカップ(UAE-G1)に勝るとも劣らない国際的な平地競走イベントは、早ければ2012年に開催されるでしょう」と語った。
中国にはすでにいくつかの競馬場が存在しているが、この計画は世界で最も人口の多いこの国において、共産党が政権をとった1949年以来消滅しかかっていた競馬を再活性化することを目的としている。
メイダン競馬場は次のように発表した。「競馬を維持、発展させる体制の欠如により、競馬産業は以前期待されていたようには軌道に乗らなかった。中国における競馬産業の成長の可能性は、米国、英国および豪州の馬産業が国家経済にそれぞれ390億ドル(約3兆9,000億円)、80億ドル(約8,000億円)、60億ドル(約6,000億円)と見積もられる直接的な経済的影響を与えていることを考慮に入れれば、非常に大きいものである」。
華之傑馬業有限公司は、面積が1.3平方マイル(約338 ha)とされる天津競馬城を開発するだろう。天津の競馬は、国際的な競馬開催日程と同時期に開催されるだろう。
メイダン競馬場の場長でありCEOであるサイード・フマイド・アル=タイヤー(Saeed Humaid al Tayer)氏は、「メイダン競馬場の発足以来の成功と引き続く潜在成長力は、中国経済のような急成長する経済において普及するべき素晴らしいモデルとなります。これは意義深い共同事業であり、私たちは現在の成長見通しを非常に楽観的に考えています」と語った。
また同氏は次のように付言した。「競馬を振興するだけではなく関係する産業を支援し、中国の人々に現実の経済利益がもたらされるよう、同時に競馬が権威あるスポーツとして、また豪華さや生活様式や文化の象徴として見られることとなるよう、中国における競馬を確立していくに当たって私たちの専門知識と広範囲に及ぶ経験を提供したいと思っています」。
(1ドル=約100円)
[thoroughbredtimes.com 2010年11月11日「Meydan launches joint venture to develop racing in China」]