ガルフストリームパーク競馬場、年間を通じた競馬開催を計画(アメリカ)[開催・運営]
ガルフストリームパーク競馬場はコールダー競馬場に対して攻めの姿勢を崩さず、2月24日に、今年7月1日からは1年を通じて競馬を施行することを計画していると述べた。
フロリダ州ハランデールビーチにあるガルフストリーム競馬場の役員たちは、同競馬場の会長でその親会社のMIディベロップメンツ社(MI Developments Inc.: MIDI)の会長でもあるフランク・ストロナック(Frank Stronach)氏との会合の後で、この計画を発表した。
ガルフストリーム競馬場の役員たちは、ストロナック会長は会合の後ケンタッキー州ルイビルに発ったと述べた。同会長は2月25日、コールダー競馬場を所有するチャーチルダウンズ社(Churchill Downs Inc.)のCOO(最高執行責任者)であるビル・カースタンジェン(Bill Carstanjen)氏と会う予定である。
ガルフストリーム競馬場の競走担当副社長であるティム・リトヴォ(Tim Ritvo)氏は、同競馬場としてはこの会合が2つの競馬場間の問題解決に役立つことを望んでいると述べた。
ところで、ガルフストリームおよびコールダーの両競馬場が同時に競馬を施行すると2011年12月に述べたことで生じたこの論争は、2月28日までに解決されなければならない。
フロリダ州の各競馬場は2月28日までに、7月1日から始まる年間競馬開催スケジュールの最終日程をフロリダ州のパリミューチュエル課(Division of Pari-Mutuel Wagering:DPMW)に提出しなければならない。
フロリダ州のサラブレッド競馬を施行する競馬場は、自らの競馬開催日程を決め、DPMWがその日程を自動的に承認することになっている。
コールダー競馬場の役員は2月24日に何のコメントも出さなかった。
これまでは、ガルフストリーム競馬場は1月初旬から4月下旬まで競馬を施行してきた一方、フロリダ州マイアミガーデンにあるコールダー競馬場は毎年それ以外の期間に競馬を施行してきた。
ところが、コールダー競馬場は2月22日、7月1日から始まる年間競馬開催スケジュールにおいて1年を通じて競馬を施行することを検討すると述べた。
一方ガルフストリームパーク競馬場は、7月1日から始まる開催の準備段階の計画においては週2回のペースで競馬を施行する予定である、とリトヴォ氏は語った。
そして、「しかし、この頻度は出走できる馬の数次第で増加するかもしれません」と付け加えた。
このことは、コールダー競馬場とガルフストリーム競馬場との間のもう1つの問題を浮き彫りにする。
2月26日に開催が始まるとすると、コールダーの入厩馬で現在のガルフストリーム開催で出走している馬はコールダー競馬場の競走役からの事前の承諾書なしではコールダー競馬場に再登録できないだろう、とコールダー競馬場は2月22日に発表した。
コールダー競馬場のこの新しい方針は、コールダー競馬場からガルフストリームパーク競馬場へ重賞出走のために輸送される馬を除いてすべての馬を対象とする。
ガルフストリーム競馬場は2月23日、同競馬場で出走させるためにコールダー競馬場から馬を送る調教師のために約200の滞在馬房を追加する計画であると述べた。この滞在馬房は2月26日までに用意される予定である。
また、コールダー競馬場を退厩する馬のための約250の馬房は、3月3日以降数日間のうちにボイントンビーチのパルムメドウズ調教センター(Palm Meadows training center)に用意されるだろう。3月3日には、MIDIが所有しているパルムメドウズ調教センターがファシグティプトン社(Facig-Tipton)のフロリダセールの会場となり、上場馬はセリ開催後に調教センターを退厩することになっている。
リトヴォ氏は次のように語った。「私はこのたった数時間の間に25人の調教師から電話を受けました。彼らはコールダー競馬場からの移動とガルフストリームへの入厩について聞いてきました」。
ストロナック氏は自由な企業精神を信じているので、ガルフストリーム競馬場は馬房を追加し、年間を通じて競馬を運営する準備をしているとリトヴォ氏は述べた。
そして、「ストロナック氏は、コールダー競馬場が競馬関係者を人質に取っていると考えています。しかし、ガルフストリームの入厩馬がコールダー競馬場のような他の競馬場において出走を禁止されるというようなことはあり得ません」と語った。
By Jim Freer
[bloodhorse.com 2011年2月24日「Gulfstream Announces Plan to Race Year-Round」]