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海外競馬ニュース
2011年05月12日  - No.19 - 4

BHAロイ会長のトート社入札についての発言に政界から批判(イギリス)[開催・運営]


 超党派の賭事ゲーミング部会(All-Party Betting and Gaming Group: APBGG)の共同議長であるローレンス・ロバートソン(Laurence Robertson)氏は、もし提案されているトート基金がトート社の買収者として選ばれない場合には、競馬界とりわけ競馬場はトート社新オーナーへの協力を拒否する可能性があるというBHA(英国競馬統轄機構)のポール・ロイ(Paul Roy)会長の警告は、政府に評判が良くないと主張した。

 4月初めにロイ会長からトート社売却計画の利益について解説した書簡を受け取った下院議員のうちの1人で、トート基金を支持しているロバートソン氏は、「私は他のどの入札者も軽んじるつもりはなく、大臣はロイ会長の戦略に感心していません」と語った。

 ロバートソン氏は、トート社が毎年競馬界に支払っている資金を競馬界が確保できるようにするだけでなく、賦課金が下落を続けた場合に備えて商業行為を拡大するため、トート基金は最善の機会を提供したのだという自身の見解を改めて表明した。

 しかし同氏は次のように続けた。「トート社の位置づけが確立された後にどの団体とどの団体が一緒に取り組むかは市場が決定することになりますが、私としては、競馬界の根本的な弱点つまり競馬界の内と外における分裂と意見の相違に終止符が打たれることを望んでいます」。

「新しい収入源の獲得と既存の販路の拡大が、最重要事項とされるべきです。このことは、競馬界がブックメーカーを含む外部の関係者と一緒に取り組んでいくことを意味します」。

 ロバートソン氏と同じく保守党の下院議員であるフィリップ・デイヴィーズ(Philip Davies)氏も、“誤った戦略”と表現してロイ会長の姿勢に反論した。そして、「政府は競馬界がもっと大人になることを期待していると思います」と述べた。

 そして次のように付け加えた。「トート基金は、この入札の勝者にはならないでしょう。私は競馬界が1つの団体にすべてを託すのは賢いやり方ではないと思います。彼らは応援する馬を間違っています」。

「もしトート基金がトート社売却の落札者とならない場合、競馬界は誰が落札者であろうと協力しなければならないでしょう。もし望んでいない誰かが落札することになったとしても、競馬界はその事態に向き合っていかなければならないでしょう」。

 一方、労働党の下院議員でありAPRGGの共同会長でもあるアラン・ミール(Alan Meale)氏は、ロイ会長は競馬界の入札を推し進める原動力であるとして支持した。

 そして次のように述べた。「競馬界は、過去にトート社を拡大発展させる大きな機会を失い、今回はおそらく最後のチャンスです。トート基金以外が落札者になれば、それは、競馬産業が民間企業に広く開放されることになります。一方私たちがトート社を所有することになれば、トート社は競馬産業のために競馬産業により運営されなければなりません」。

By Howard Wright
(1ポンド=約140円)

[Racing Post 2011年4月7日「Roy comes under fire from MPs over Tote」]
 


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