海外競馬ニュース 軽種馬登録ニュース 海外競馬情報 統計データベース 海外競馬場・日程 世界の競馬および生産統計 海外競走登録 申請書類
血統書サービス 引退名馬
twitter FB
TOPページ > 海外競馬ニュース > ロイヤルアスコット開催の賞金総額、500万ポンドに増加(イギリス)[開催・運営]
海外競馬ニュース
2013年04月25日  - No.17 - 1

ロイヤルアスコット開催の賞金総額、500万ポンドに増加(イギリス)[開催・運営]


 今年のロイヤルアスコット開催は、初めて賞金総額が500万ポンド(約7億5,000万円)にまで上がることで注目を浴びるだろう。またウィンザーフォレストS(G3)は、ウィリアム王子にケンブリッジ公爵の称号が与えられたことを記念して競走名が変わった。

 ロイヤルアスコットの賞金総額を11%増加させる50万ポンド(約7,500万円)の引上げは、2013年シーズンのアスコット競馬場全体での賞金総額1,000万ポンド(約15億円)の一部となる。この1,000万ポンドという額は2008年に突破されていたが、今年の額は、アスコットとニューマーケットの共同事業である英国チャンピオンズデーの賞金総額340万ポンド(約5億1,000万円)を含まない数字である。

 アスコット競馬場は、セントジェームズパレスSとコロネーションSの賞金をそれぞれ10万ポンド(約1,500万円)引き上げて35万ポンド(約5,250万円)とし、クイーンアンSとキングズスタンドS、そしてゴールドカップと並べた。

 ウィンザーフォレストSはデュークオブケンブリッジSと変更され、総賞金は2万5,000ポンド(約375万円)引き上げられ12万5,000ポンド(約1,850万円)に増額された。

 アスコット競馬場でエリザベス女王の代理を務めるジョニー・ウェザビー(Johnny Weatherby)氏は、3月19日に次のように語った。「本日この賞金額の引上げを発表できることに満足しています。ロイヤルアスコット開催の賞金総額が500万ポンド(約7億5,000万円)となることは、英国平地開催の看板となるこの開催にとって画期的な出来事です」。

 「また女王陛下が、孫のケンブリッジ公に敬意を表してウィンザーフォレストSを改名することを快く承諾してくださったことに感激しています」。

 このほか、ロイヤルハントカップとウォーキンガムSの賞金額が2万5,000ポンド(約375万円)から15万ポンド(約2,250万円)となることや、アスコットの競馬場役員がG1への格上げを目指すコンヴェントリーS(G2)とクイーンメアリーS(G2)の総賞金を今年それぞれ十万ポンド以上とした措置など、総賞金の大幅な増加がある。

 アスコット競馬場のCEOチャールズ・バーネット(Charles Barnett)氏は、次のように語った。「この国際開催を世界的に魅力的なものにするためこの数年懸命に取り組んできており、今年の重点項目は、3歳馬のトップレース、ハンデ競走および2歳馬のチャンピオンシップ、そして番組全体を強化することです」。

 そして、「ここ数年アスコット競馬場ではいくつかの充実した競走が見られ、ロイヤルアスコット開催で優勝することの重要性は、サラブレッド産業の名声と価値の観点から言うまでもありませんが、賞金額の引上げは、競争が非常に激しい国際レースで最高馬の参加を得るために極めて重要です」と付言した。

 昨日IFHA(国際競馬統轄機関連盟)が発表したワールドサラブレッドランキングによると、アスコット競馬場は過去3年間に、上位4頭の平均レーティングをもとにした世界トップ11のG1競走のうち5レースを行っている。

 アスコット競馬場は昨年、年間賞金額を90万ポンド(約1億3,500万円)引き上げて940万ポンド(約14億1,000万円)とし、中央からの資金の減少による賞金額不足を補った。なお、この増加額は全競馬場の増加額の23%を占める。

 賦課金収入が回復したにもかかわらず、アスコット競馬場は、賞金額増加を推進する中心的な競馬場としての立場は維持すると述べた。アスコット競馬場のPR担当理事であるニック・スミス(Nick Smith)氏は、「これまでは不足分を補ってきましたが、私たちは、賞金額を更に改善するために今年の引上げ分を利用しています」と述べた。

 ことによると2014年にも賞金額協定を成立させることとなる方法についてのホースメングループ(Horsemen’s Group)との話合いは、“有意義なもの”であったようだ。

 この他の出来事として、新しいアスコット競馬場ウェブサイト(ascot.co.uk)開設と2013年服装ガイドが決まったことである。昨年導入された厳格なロイヤルアスコットのドレスコードは、変更されないままである。
  

ロイヤルアスコット開催の賞金額が大幅に増加したレース
レース名 2012年 2013年 増加割合
コンヴェントリーS £8万5,000(1,275万円) £12万(1,800万円) 41%
セントジェームズパレスS £25万(3,750万円) £35万(5,250万円) 40%
コロネーションS £25万(3,750万円) £35万(5,250万円) 40%
キングジョージ5世S £5万5,000   (825万円) £7万5,000(1,125万円) 36%
クイーンメアリーS £7万5,000(1,125万円) £10万(1,500万円) 33%
デュークオブケンブリッジS £10万(1,500万円) £12万5,000(1,875万円) 25%
クイーンズヴァーズ £6万   (900万円) £7万5,000(1,125万円) 25%
ロイヤルハントカップ £12万5,000(1,875万円) £15万(2,250万円) 20%
リブルスデールS £12万5,000(1,875万円) £15万(2,250万円) 20%
ウォーキンガムS £12万5,000(1,875万円) £15万(2,250万円) 20%
ブリタニアS £10万(1,500万円) £12万(1,800万円) 20%
キングエドワード7世S £15万(2,250万円) £17万5,000(2,625万円) 17%


By Bill Barber
(1ポンド=約150円)

[Racing Post 2013年3月20日「Prize fund for Royal Ascot hits £5 million」]


上に戻る