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海外競馬ニュース
2013年04月25日  - No.17 - 3

アリーナレーシング社、賞金額を380万ポンド増加(イギリス)[開催・運営]


 アリーナレーシング社(Arena Racing Company: ARC)は3月25日、他の競馬場運営会社に続き、賞金額の増額を発表した。その本年の内容は380万ポンド(約5億7,000万円)の追加(18.5%増)で、グループの15場全体に提供される。

 ジョッキークラブ競馬場社(Jockey Club Racecourses)、アスコット競馬場、ヨーク競馬場、チェスター競馬場およびポンテクラフト競馬場などからの発表に続いて、ARCは、賞金額を昨年の2,050万ポンド(約30億7,500万円)から今年は2,430万ポンド(約36億4,500万円)に増加させると発表した。

 ARCのトニー・ケリー(Tony Kelly)社長は3月25日、ARCは競馬賭事賦課公社(Levy Board:賦課公社)からの受取額以上の金額を提供するべきであると考えたと述べた。380万ポンド(約5億7,000万円)の増額のうち、賦課公社が280万ポンド(約4億2,000万円)を提供し、残りの100万ポンド(約1億5,000万円)をARCが提供する。この100万ポンド(約1億5,000万円)のうち20万ポンド(約3,000万円)は、昨年閉場したフォークストン競馬場とヘレフォード競馬場から移行された開催のために追加される。ARCの賞金提供額は現在960万ポンド(約14億4,000万円)に上り、2010年よりも600万ポンド(約9億円)多く、この3年間で166%増加したことになる。

 1日当たりの平均賞金額は14%増加して4万2,000ポンド(約630万円)となっている一方、看板レースであるセントレジャーの総賞金はこれまでで最高の60万ポンド(約9,000万円)まで増加している、とARCは発表した。

 ケリー社長は次のように語った。「私たちは2013年に賞金ファンドへの提供額をこのように増加できたことに満足しています。賦課公社から受け取った増加額は、賦課金収入の減少に対処するためにARCが2010年から2012年まで賞金へ資金投入を行ったことの反映であると言えます」。

 「私たちは、何世紀にもわたって伝統レースを施行している他の競馬場の賞金額と張り合うことはしませんし、できません。それらの伝統レースは別として、私たちの競馬規模と似かよっている競馬場の同等レベルのレース賞金と比べれば、ARCはかなり有利な立場にあります」。

 同社長は、ARCは賞金増額に加え、施設改善やリングフィールド競馬場の排水工事を含む馬場改修などインフラ整備の投資を計画していると語った。

 BHA(英国競馬統轄機構)は、前財務担当理事のクリス・ブランド(Chris Brand)氏が中心となり財政見直しを実施中であり、ケリー社長はその見直しの結果ARCが恩恵を得ることを望んでいると述べた。

 同社長は次のように続けた。「現在BHAが行っている賦課金収入の分配の見直しを歓迎します。賦課金収入のうちのARCの取り分がARCによる開催が生み出している収入に見合っていないと思っています」。

 「ARCは英国の全競走の40%近くを運営しており、この見直しが完了し今後の賞金額と競馬番組を改善する段階になって、賦課金収入への貢献と取り分とのバランスが是正されることを心待ちにします」。

 そして次のように付言した。「私たちは、競馬産業において非常に多くの人々のために競馬を施行する機会を得ていますが、他の競馬場が施行していない冬期間を通じて競馬を提供しています。多くの人々がARCの競馬場で生計を立てており、私たちは、彼らをサポートできるように出来る限り多くの資金を得ることを望んでいます」。

 チェスター競馬場も賞金額を16%増加
 
 チェスター競馬場は3月25日、その独自の場内馬券発売事業によって2013年の賞金総額を16%近く増加させることが可能になったと語った。

 賞金額は前年比26万2,498ポンド(約3,937万円)増で、これまで最高の193万6,500ポンド(約2億9,048万円)となり、どのレースも1万ポンド(約150万円)以上で施行される、と同競馬場は述べた。

 同競馬場は昨年、トート社(Tote)が提供していた場内馬券発売事業を独自システムのチェスターベット(ChesterBet)に変更した。チェスターレーシング社(Chester Racing Company)の競走担当マネージャーであるアンドリュー・モリス(Andrew Morris)氏は次のように語った。「賞金額への資金投入の継続は、場内ゲーミング部門チェスターベットの成功によって可能になりました。チェスターベットの重要な目標の1つは、トート社の売却後もこの事業からの利益を競馬界に留めることでした。そしてチェスターベットによって、チェスターレーシング社はより深くホースマンに寄与できるようになりました」。

 チェスター競馬場の年間最大の開催であるメイフェスティバルは、宝石商のブードルズ社(Boodles)が初めてタイトルスポンサーとなる。

 5月8日〜10日のメイフェスティバルの賞金総額は、2012年の60万ポンド(約9,000万円)から69万9,000ポンド(約1億485万円)に引き上げられ、またスタンジェームズコム社(StanJames.com)がスポンサーのチェスターカップの賞金総額は12万ポンド(約1,800万円)となる。

By Bill Barber
(1ポンド=約150円)

[Racing Post 2013年3月26日「Arc tracks to get £3.8m increase in prize-money」]


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