パスキエ騎手、薬物検査陽性で3ヵ月の騎乗停止処分(フランス)[その他]
フランスのトップジョッキーであるステファーヌ・パスキエ(Stéphane Pasquier)騎手(35歳)に対して、フランスギャロは委嘱医師とともに意見聴取を行った後、3ヵ月の騎乗停止処分を決定した。
パスキエ騎手は4月11日のロンシャン競馬場での薬物検査において禁止薬物の陽性となった。通常初犯で6ヵ月のところをその半分の騎乗停止処分とされたのは、同騎手の体内にこの禁止薬物が入った経緯に曖昧な点のあることが反映されているようだ。
パスキエ騎手に代わってエージェントのエルヴェ・ナガール(Hervé Naggar)氏が出した声明には、次のように記されている。「ステファーヌ・パスキエ騎手は、4月11日にロンシャン競馬場の薬物検査で禁止薬物の陽性反応が出たことを受けて、今朝フランスギャロから3ヵ月間の騎乗停止処分を言い渡されました」。
「フランスギャロの委嘱医師は7月9日、禁止薬物の体内への混入および故意ではない摂取の可能性があると結論付けました。このため、ステファーヌ・パスキエ騎手はこの決定について不服申立てを行うことを決めたが、手続きが進行中なのでこの件に関してそれ以上のコメントはしないでしょう」。
問題となっている開催日はビッグレースのない木曜日で、パスキエ騎手はこの日3レースに騎乗して最高着順が2着だった。
フランスギャロは従来から、騎手の体内から禁止薬物が検出された場合、大半の競馬統轄機関と同じ厳格な遵守基準を実施している。
キーレン・ファロン(Kieren Fallon)騎手とフランキー・デットーリ(Frankie Dettori)騎手も、フランスでこれまでにコカインの陽性により6ヵ月の騎乗停止処分を科されている。
パスキエ騎手にとって最高の瞬間は、2006年の凱旋門賞においてカリド・アブドゥラ殿下(Khalid Abdullah)所有でアンドレ・ファーブル(Andre Fabre)厩舎のレイルリンク(Rail Link)に騎乗したときであった。また、アブドゥラ殿下のスペシャルデューティ(Special Duty)に騎乗し、英1000ギニーと仏1000ギニー両レースにおいて1位入線馬の降着により優勝している。
また同騎手は2007年に仏リーディングジョッキーとなり、2011年シーズンからはニアルコスファミリー(Niarchos family)の主戦騎手である。
フランスギャロ、パスキエ騎手への処分を維持
ステファーヌ・パスキエ騎手は本日、フランスギャロの裁定委員会により3ヵ月の騎乗停止処分が確認された。
凱旋門賞騎手である同騎手は4月にロンシャン競馬場で禁止薬物の陽性が出たことで、8月14日〜11月14日に騎乗することができない。
2007年に仏リーディングジョッキーとなった同騎手は、当初の判定を受けて不正行為を強く否定する声明文を出していた。
この声明文は、この陽性反応が検査手順の不備か第三者による混入のいずれかの可能性があると強調している。
パスキエ騎手は現在52勝を挙げており、リーディング7位である。
By Scott Burton
[Racing Post 2013年8月2日「Pasquier banned for three months over positive test」、8月12日「France Galop uphold jockey Pasquier's ban」]